レイ・ブラッドベリ×ディズニー。とんでもなくミスマッチな組み合わせですが、怪奇と幻想な雰囲気は出ていたと思います。
ディズニーにしては頑張った、という逆下駄履かせな側面もありますが…。
「何かが道をやってくる」(1983年/ジャック・クレイトン監督)
カーニバルの一座を乗せた夜汽車を正面から捉えたOPは素ん晴らしい出来(音楽はジェームズ・ホーナー)。ここで一気に上がった期待値が回収されないまま終わるのが難点ですが、それでもこの映像が出色であるのは確か。
中西部の田舎町。いつ訪れるとも知れぬ理想の女性を待ち続ける理髪屋、宝くじだけが楽しみなタバコ屋、片腕片足を失くした元花形フットボールプレーヤー、かつて町一番の美人と呼ばれたオールドミスの教師。
そして、日に日に老いていく肉体と息子に対する負い目にどう向き合っていいか分からない図書館勤めの男。
顔は笑っていても悔恨と閉塞感に満ち満ちた人たち。そんな“ココロの隙間”に誘われるようにやって来た季節はずれのカーニバル一座。
何気にパム・グリアとかも出ていて結構豪華。
強引にまとめちゃうと、彼が現実と折り合いをつけ、トラウマを克服する物語です。
で、ちょっと気になったのがこの映画の翌年に作られた日本のアニメとの相似点。
カーニバルの鏡の館を訪れた人は、願望を実現した夢の世界(ハーレム、金持ち、若返り)に囚われてしまう👇のですが、
これって完全にこれ👇ですよね。
もうひとつ序盤にミスター・ダークが人影まばらな街中でカーニバルのチラシを撒いて歩くシーンがあるのですが、
これもこのシーン👇に繋がります。
「何かが~」は日本未公開ですし、単なる偶然だとは思いますが、単なる偶然だからこそ面白いとも思います。
ソフトはテープのみでDVD/BD化は未。ちょっと意外。