デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

いいなぁ特殊車両…。 民暴の帝王

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経済ヤクザと呼ばれた稲川会二代目会長、石井隆匡(いしいたかまさ。本名: 石井 進)を小林旭がどっしりと構えて演じる実録路線。

 

「民暴の帝王」1993年/和泉聖治監督)

 

民暴と銘打ってはいますが、お話に警察が全く絡まないので法的な、あるいは当事者間の抗争の図式は希薄。

 

どちらかと言うと石井(劇中では江田)による山一抗争の収束手腕にピントが合っているので従来のやくざ映画の範疇を出ない仕上がりでした。

 

加えて七瀬なつみ(紅一点かつおっぱい要員)が中途半端なメロドラマと浪花節要素を持ち込んでしまったせいで、更に古臭いテイストに。

 

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折角の“無頼”渡瀬恒彦もこの女のおかげで何か甘ちゃんな印象になってしまい残念無念。七瀬さんと彼女のファンには申し訳ないですが、彼女の出演パートはまるっと削ってしまった方が良かったと思います(必要以上に甘ったれた喋り方にもイラっときましたし)。

 

高田宏治が脚本書いたにしては散漫な出来(監督が「相棒」と言う金脈を掘り当てるまであと7年)。

 

で、個人的本作の見所は、特殊車両

 

石井は銀行(平和相互銀行)からゴルフ場(岩間カントリークラブ)開発の権利を得るのですが、この造成シーンに一瞬映る土木用特殊車両がエライことかっちょいい。

 

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所謂、不整地運搬車両などですが、装甲車のような佇まいが中二心をくすぐります。

 

ショベルカーとダンプカーとかで適当に撮っても一向に差し支えのないシーンにも関わらず、きちんと専門車両を手配した裏方さんに深い敬意を払いたいと思います。

 
 
 
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