『グランツ少尉。逃した敵はまた銃をとるのだ。我々を撃つためにな。奴らを逃せばあの中から帝国に憎悪を燃やす新兵が生まれるだろう』
『だから…だから殺せと!?』
『これは上からの命令だ。敵は撃たねば撃たれるのだ。少なくとも撃つなと言われるまでは撃たねばならん。先程までの言葉は聞かなかったことにしてやろう。もう一度だけ言う、これは上からの命令だ。銃を…とりたまえ』
『駆逐してやる!』な憎悪を滾らす少年。本来ならこっちが主役ですが…。
民間人を敵国兵士として薙ぎ払う…国際法の解釈を捻じ曲げる事によって…。
『晴れときどき砲弾日和、本日も視界良好につき血で血を洗う激戦が繰り広げられています』
毎度お馴染みライン戦線。「おはよう」から「おそよう」まで砲弾と一緒の最前線勤務の第203魔導大隊。
ラインに銃弾の雨を降らせるのはMG08重機関銃。
今回、影の主役と言っていいのが203のヴォーレン・グランツ少尉。
スコアを稼いだなどゲーム感覚で最前線勤務をこなしているグランツが直面することになる戦場の現実。
まるで進撃の立体機動のようによく動く空中市街戦。
市街には民間人も多数。非戦闘員に銃を向けるわけにはいかないが、市民と民兵の区別などつけようもない。ならば…。
全員、共和国軍ということにしてしまえばいい。
避難勧告後の残留兵は全て共和国軍。となれば話は簡単。街ごと薙ぎ払って火の海に。掃討、殲滅、皆殺し。
戦場では躊躇=死。グランツ少尉は命令に従う軍人として成長しましたが、人として大切なものを失うことになりました。
Bパート最後で、この作戦の元になった論文(いかにして市街戦そのものを合法化するか)を執筆したのがターニャであることが判明。
更にCパートでは、前回戦死したはずの協商連合アンソン・スーが生きていたというアニオリ展開が。
しかも、そこには存在Ⅹの介入があった模様。1回やられた敵がバージョンアップして再登場というヒーロー物の王道展開。ラスボスの降臨です。