一昨日の「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」で久しぶりに“名乗り”に触れたので、これまで取り上げた名乗りを整理してみようかと。
■相手の呼びかけを否定するバージョン。
『Goodbye. Mr. Anderson』
『My name is Neo!』
「マトリックス」よりネオ覚醒(いや自覚か)の瞬間。
『We'd make one hell of a team,Snake.(俺と組まないか、スネーク)』
『The name's Plissken!(俺の名前はプリスキンだ!)』
ボンクラ男の義務として一家に一枚「ニューヨーク1997」。前半の『Call Me Snake!』に呼応しています。これは続編「エスケープ・フロム・LA」でも健在。
『Don't do it, Snake!』
『The name's Plissken』
一作目では怒気を孕んだ言い方でしたが、こっちは囁くように『まだ分からないのか?俺の名前はプリスキンだ』なニュアンス。決め台詞としての風格が漂っていました。
『Au revoir, Mr. Merrin.(お元気で、ミスター・メリン)』
『It's Father Merrin(メリン“神父”だ)』
『アインなんて呼ばないで。私はエレン。そう望まれ、そう生きる』
「Phantom~Requiem for the Phantom~」。出来は正直残念無念だったのですが、この名乗りにはグッときました。
「たかちゃんじゃないよ。私はカエサルだ!」
「ガールズ&パンツァー/これが本当のアンツィオ戦です!」で隠れ主役となったカバさん(歴女)チームのカエサルの台詞。自分の今の立ち位置を宣言しています。
『臭豆腐(しょうとうふぅ)!』
『俺の名前は、ワン・フーミンだぁ!』
「孫文の義士団」より。死に際に名乗りをあげるのは男塾のしきたりです。
■所属、肩書、役割、ふたつ名などとセットになっているバージョン。
『覚えておけ。私の名はベムラー。始まりの敵だ』
『僕の名は諸星弾(モロボシダン)…ウルトラマンだ!』
いずれもコミックス「ULTRAMAN」より。敵もヒーローも名乗ってなんぼ。
こちらは「灼眼のシャナ」から。日本古来の「やあやあ我こそは…」に連なる大見栄切った名乗りです。
『俺も名乗るぞ、影胤。元陸上自衛隊東部方面隊第七八七機械化特殊部隊。新人類創造計画、里見蓮太郎!』
「ブラック・ブレッド」の大口上ですが、こりゃ家で相当練習しないといざと言う時に使えませんね。
「フルメタル・パニック!TSR-The Second Raid-」。これあたりは「ロクでなし魔術講師」の『非常勤講師』、「キャプテン・スーパーマーケット」の『日用品係』と一脈通じるものがあります。
『貴様、所属はどこだ?!部隊名は?!』
『朝鮮民主主義人民共和国だ!!』
一気に殺伐としてしいましたが、こちらは「シュリ」。この人たちとは出来れば一生触れ合う事なく違う世界で生きて行きたいものです。
■ただ静かに名前だけを告げるバージョン。
『私が継いだ名前はリュシータ。リュシータ・トゥエル・ウル・ラピュタ』
ご存知「天空の城ラピュタ」。初めて聞いた時は鳥肌立ちました。名乗りが何を意味するのか、端的に表現した名シーンです。
では最後はこの人に〆てもらいましょう。
『MAX.…My Name is MAX.That’s My Name』
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」より。全てを失った男が最後にひとつだけ取り戻したもの、名前。色々言われている作品ではありますが、私はこの一言を以て名作と断言します。