デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

そこは煉獄。懺悔と贖罪と赦しの場。 追憶の森 THE SEA OF TREES

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グーグル先生に訊いてみる。完璧な死に場所はどこか、と。

perfect place と打ち込むと即座に予測変換機能がto dieと続けてくれます。検索結果1位は、

Aokigahara Forest – The Suicide Woods of Mount Fuji


劇中、マシュー・マコノヒーが検索するシーンは演出でも何でもありません。青木ヶ原樹海は世界公認の死に場所なのです。

  

「追憶の森 THE SEA OF TREES
2015年/ガス・ヴァン・サント監督)

アメリカからはるばる海を渡って樹海にやってきたアーサー(マシュー・マコノヒー)。


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立ち入り禁止エリアに入って、森に分け入り、死体・白骨を横目に奥へ。ここらでいいだろうと定めた場所から斜面を見下ろすとそこに朦朧と歩く人影が。

『助けて…くれ』

男の名前はナカムラ・タクミ(渡辺謙)。両手首には自傷の痕。既に二日、樹海の中をさまよっているという。

『助けてやるぞ』と言ったものの、気がつけば360度同じ景色。最早アーサーにも帰り道わからず。


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This place is what you call purgatory.(ここは君らの言う“煉獄”だ)』

樹海を彷徨するうちに明らかになるアーサーの自殺動機。妻ジョーン(ナオミ・ワッツ)との間に起きた悲劇。

豪雨と鉄砲水に翻弄されるなどサバイバルものかと思わせて、ドラマの本質は癒し。


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背景の変わらぬ舞台で繰り広げられる壮年男の二人芝居は退屈かもしれません。台詞や状況に「いや、そりゃねえだろ」と突っ込みたくなるかもしれません。

しかし、最後には綺麗に伏線回収してまとめてくれます。そのオチは勘のいい人なら想像がつきますし、あざとい結末ではありますが、不思議と腹に落ちる締めくくりです。

海外では何故か悪評。カンヌでは初めてブーイングが起きたそうです。

そうか。この感覚、外人には分からないのか(もしくは面白いと感じないのか)。

マシュー・マコノヒーと言えば… 

ナオミ・ワッツと言えば… 

 そして、ガス・ヴァン・サントと言えば… 

 

 

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