
『去年も人混みすごかったよね。ここから先』
『走るなよ』
『安芸君が走らなければ大丈夫だよ』
『転ぶなよ』
『安芸君が道を切り開いてくれれば大丈夫だよ』
『あと…離すなよ』
『安芸君がしっかり握っててくれれば大丈夫だよ』

圧倒的、ひたすら圧倒的なヒロイン力。萌えてもだえて庭駆け回れ。
「冴えない彼女の育てかた♭/第11話・再起と新規のゲームスタート」(2017年6月23日配信開始/亀井幹太演出)
サークルを去った霞ヶ丘詩羽と澤村英梨々。傷心の倫也に恵からデートのお誘い。目的地は思い出の場所、六天馬モール。
『前に安芸君とここに来た時に一つだけ心残りがあったんだ。一緒に来て一緒にお買い物したけれど一緒に帰るのだけはすっぽかされたこと』

「(荷物を)持つよ」と言う倫也に差し出されたのは荷物ではなく「手」。
支え、切り開き、導け、と(何と言う強力なラブコメの波動!即時全面降伏)。
恵の真意はゲームの新しい物語のきっかけづくり。
『まさか今日俺を誘った本当の理由って…』
『私は諦めないよ倫也君。英梨々がいなくなっても霞ヶ丘先輩がいなくなってもblessing softwareはなくならない。倫也君がいる限り』
『…ああ!俺がいる限り…俺とお前がいる限りなくならない!』
呼び方が安芸くんから倫也くんに(最早女神!)。
ここでの倫也の笑い→泣き→号泣の移行は絶品。前回も英梨々が笑い→泣きの演技を披露していましたが、倫也には及びませんでした。
加えて恵の手。倫也を抱きしめようと伸ばした手が迷い、下ろされ、封印するかのように背中で組まれる…エヴァ15話「嘘と沈黙」で加持にキスされたミサトが両手を上げかけて下ろすシーンを思い出しました。

Bパートはフィールズ・クロニクルの打ち合わせのため大阪に乗り込む霞ヶ丘詩羽と澤村英梨々と新幹線のホームまで見送りにきた倫也のトリオ漫才。

英梨々と倫也がいい雰囲気になり、おっとここで別れと仲直りのキスか、と思わせて…

『倫理君。倫理君。いいえ今からあなたは不倫理君よ。どうして諦めさせてくれないの? どうして忘れさせてくれないの? いいわ分かったわ。私も覚悟を決める。ずっと飼い殺されてあげる。生殺しにされてあげる。諦めること…諦めるわ』
究極の自己完結(流石ヤンデレ)。その横で真っ白に燃えつきたポンコツ英梨々。
君らもうコメディリリーフなのか。
Cパートでは、新入生として波島出海が登場。出番らしい出番のなかった氷堂美智留も申し訳程度に顔出し。

『今更存在感をアピールしようとしたって遅いわよ。もう最終回のCパートなのに!』
『だいたいあなた後半完全に空気だったじゃないの。今更何ができるっていうの?』
そういうメタな発言はやめなさい(笑)。
ここで終わっても違和感の残らない〆となっておりました(恵と英梨々が速攻和解して問題引きずらず)が、やはり3期切望です。