『どうしてあらゆる局面で危機また危機なんだよ!』
「GAMERA1999」より南里プロデューサーの嘆き。
この度、会社が移転いたしました。事務方消耗品として契約から搬出・搬入まで立ち合い。結果、三連休に三連泊。ベッド代わりのソファも片づけられて最後は未使用段ボールを重ねて簡易ベッドにするホームレス状態。
こういう時、物事がすんなり行く事がないのは世の常、理、宇宙の法則。
キャンセルしたはずのキャスターワゴン24台が何気に納品されてるわ、移転前日になってビル側が、個別空調の使用料などという寝耳に水な経費を押し付けてきやがるわ(何だよ1冷トン4,000円って?!)なかなかに刺激的な三日三晩でした。
とは言え、立ち合いの大筋は文字通り立ち合いなので基本ヒマ。
いつもならその間、仕事したり、調べものしたり、このブログの原稿書いたりしているのですが、何せ移転。机無しパソコン無しネットワークはぶった切れ。
できる事がありません。
『もう本でも読むくらいしかすることがないな』
と言う訳で本屋さんへ。ここ数年はAmazon依存症なので、リアルな本屋は久しぶり。あれこれ迷った挙句、購入したのは、
ブレない自分が誇らしい(笑)。
2017年1月26日初版発行。なのでロメロ存命時に書かれた(恐らく最後の)ゾンビ論です。
「ゾンビ」は公開当時、心正しい評論家から総スカンを喰らいました。
まあ、日本ヘラルドが「スーパー残酷!」なノリでパブリシティをかけたのがいけないのですが、あれを観て残酷描写にしか目が向かない評論家ってなんじゃらほい。
あのOP、何が起きているのか分からないまま“何か”を伝えねばならないテレビ局内部の喧騒と混乱。
デストピアSFとして最高の出だしじゃないですか。
このシーンに関しては、ゴブリンのテーマ曲が荘厳に流れるアルジェント版に軍配です。
眉をひそめるベテラン評論家をよそに若い世代には刺さりまくったゾンビ。
「当時中学生だった漫画家の浜岡賢次氏は『ゾンビ』を観た翌日、その面白さを友人に熱弁する余り、信号が赤になったことに気づかず車に轢かれた」の一節には爆笑させて頂きました。
『結局すべては単なるアイデアなんだよ』 ジョージ・A・ロメロ