年に一度、12時間だけ殺人を含む全ての犯罪が合法化する狂った制度“パージ”。
中島らもの「日の出通り商店街いきいきデー」を全米に拡大したような頭のネジが景気良くゆるんで弾けたワルプルギスの夜。
パージ廃絶を公約に掲げる次期大統領候補ローン上院議員(エリザベス・ミッチェル)は幼い頃にパージで家族を殺された過去が。
パージを積極推進する極右政権NFFAは、パージのルールを変更(政治家は殺しちゃ駄目とかの例外規定を撤廃)して、ローン上院議員の暗殺を指示。
退廃と混沌と野望と理想の12時間が始まった。
「パージ:大統領令」(2016年/ジェームズ・デモナコ監督)
またしても「シリーズものなのに頭飛ばして最新作から観ちまったよ」なていたらくをやらかしてしまいました(本作は「パージ」「パージ:アナーキー」に続く3作目)。
とは言え、パージという制度があるという事さえ押さえていれば、大筋混乱なく観ることはできます。
特筆すべきは悪役のキャラ立ちの良さ。
不気味なマスク脱いだら、マスクより不気味な顔(デザイン化された日本の刺青とは違う無秩序な寄せ書きタトゥーだらけ)が出てきた暗殺部隊リーダー。
もなかなかでしたが、やはり一番はサイコパスの臭い振りまく女子高生でしょう。
コンビニ(正確にはデリ)襲う時のキメ台詞が「Iwant my candy bar.」(字幕では「チョコバーよこせ!」←万引き見つかったのを根に持っている)ですからね。そんなに欲しかったのかキャンディ・バー。