神の審判か悪魔の業火か。15年前の月蝕の日、地底から大量の生物が沸いて出て、人間入れ喰い踊り喰い。
15年後、再び地獄の窯が…というお話なのですが…。
「X-DAY 黙示録」(2016年/ジョエル・ノヴォア監督)
15年前、最初に出てきたのが“キョロちゃん”だったので、何だ鳥か、と思ったら2足、4足取り混ぜて百花繚乱。
何百万もの犠牲者が出たようですが、どう撃退したのか不明。多分勝手に地中に戻ったんじゃないかと思いますが、説明がないので分からず。
地底に通じる穴を全部塞いだとか言っていますが、最初に出てきた奴ってボーリングのドリル伝って来ているので塞ぎようがないのではないかと。
あと何故判明したかは不明ですが、こいつら塩に弱いらしい。塩と塩水の備蓄だけは準備万端。「まぁ用意周到!」。
で、月蝕の度にガクガクブルブルしながら15年。一体どの穴をどう塞いだのか担当者を呼びつけて小一時間問い詰めたくなるほど普通に、簡単に魔物くんご一行がこんにちは。
『15年ぶりだね』『ああ、間違いない…使●(ピー)だ』
という会話があったかどうか知りませんが、15年前の事件と現在の生活の描き方が超テキトーなので、緊迫感とかリアリテイとか彼岸の彼方。
原題は「DAY OF RECKONING」(審判の日)なので、種の存亡をかけた地球規模のカタストロフ…のはずなのですが、描かれるのは離婚夫婦とその息子とその恋人という箱庭家庭。
低予算だから仕方ありませんが、もちっと描き方というものがあるだろう。
旦那(主人公)の仕事も分かれた理由もよう分からん。息子の彼女は自分の家族のことを思い出しもしない(周りの大人も気にしてない)。
途中合流する謎の軍人も何がしたいのかさっぱり分からず。
魔物くんは塩が効いたり効かなかったり、普通に銃弾で死んだり死ななかったりと意味不明の嵐。
もう見所は「バーバラ・クランプトンが出ている」の1点のみ。
塞いだつもりがダダ開き…締りの悪い黙示録でした。