
『こんな“微妙な”数の男たちが、あたしのために…』
琉球伝統“嫁取りバトル”。本来は掛け試し(野試合)で自分を負かした者の嫁になる、という闘う美少女vs婿候補という図式なのですが、ここに“歳の差5歳以内の二親等までなら代理を認める”というローカル・ルールが適用され、微妙な数の男たちが集うことに。
ジャケだけ見ると「少林少女」的地雷臭プンプン(実際、脚本もペラッペラ)ですが、蓋を開けてみれば舞踏と武闘の動きだけできっちりかっちり魅せてくれる拾い物でした。
ストリート・ダンサー、拳は自分のダンスというものを掴むために放浪の旅を。
沖縄で出会った琉球舞踏の師匠の踊りに惹かれて弟子入りしますが、彼の踊りの中には伝説の琉球空手「手(ティー)」の動きが隠されていた!

踊りの師匠、新城巌(新垣正弘)は新城流空手の前道場主。現在は孫の美沙子(ゴーカイピンク小池唯)に名前だけの館長を継がせて開店休業状態。
この道場の明け渡しを要求する他流派、拳といざこざを起こした地元やくざ、無駄に話をややこしくする美沙子のドタバタアクション…というのがお話の骨子。
まあ、何と言うか、実にどうでもいいストーリーなのですが、主人公・拳のダンス&バトルが素晴らしく、この動きを見ているだけで眼福な気分に浸れます。

拳を演じているのは丞威(現:岩永ジョーイ)。
石原プロ所属の俳優さんですが、
2001年:LADF ダンスコンテスト全米決勝ジュニアソロ第1位
2004年:LAコンプトン HipHop フリースタイルダンスバトル優勝
2009年:US八巻空手スプリングトーナメント 一般の部優勝
2009年:ワールド大山空手主催オープントーナメント西海岸大会14・15歳の部優勝
という「なんじゃそりゃそりゃ」な経歴の持ち主。舞踏も武闘も付け焼刃ではない本物という事です。

「ブシドーマン」がイケる人ならお楽しみ頂けると思います。

