『暴力団から暴力とったらお前、
そんなもん…ただのゴミやで』
主演が高橋克典でチョイ役ヒロインが南野陽子と聞くともの凄～く安い印象を受けますが、渡辺謙のひとりだんじり祭が抗争映画の誉れを上塗り。
立派な「仁義なき戦い」の後継者です。
原作は飯干晃一の同名小説。舞台は大阪と名古屋。
頭脳派の矢萩（高橋克典。所謂インテリヤクザ）と武闘派の藤巻（渡辺謙。昔ながらのイケイケヤクザ）は、西日本最大の暴力団・佐橋組傘下、大阪・尾田組の若頭補佐。
矢萩は喰えない組長・尾田（小林稔侍）を引退させ、藤巻を跡目に据えようと画策しますが、本家・佐橋組の若頭・杉浦（隆大介）は矢萩押し。
組長の地位に固執する尾田はナンバー3のザコキャラを跡目に指名。名古屋に進出した藤巻は地元の竜紋会と抗争の為の抗争を開始。
暴走する藤巻、収束を図る矢萩。裏取引に走る尾田と関東道明会理事長・渡会と接触する杉浦。
という「親友だった兄弟分が、組長の我儘と本家の思惑に翻弄されていつしか敵味方に」というお馴染みのパターン。
渡辺謙の始終ぶち切れた狂犬の佇まいに相殺されて、高橋のインテリぶりが鼻につかないカップリングの妙。
小林稔侍は金子信雄には及ばないものの姑息で駄目駄目な組長を楽しそうに演じておりました。
個人的見所は花屋に立ち寄った藤巻が襲われて銃撃戦になるシーン。
巻き添えで蜂の巣になる花屋のお姉ちゃんとJKの撃たれっぷりが見事で、この二人にMVPを献上したいと思います。
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