銃撃戦に於いて最もロマンを感じる瞬間はどこか。
そりゃあもう排莢に決まっています(断言)。
その昔、実写ドラマにおける銃器描写はリアル無縁現実彼岸の絵空事でした。
実銃に近づけつつ、「殺人遊戯」の大失態を乗り越え、トビー門口や大門軍団の尽力によってなんとかリアルと呼べそうなものに近づいて来た苦難の歴史。
反面、表現に(構造上の)制約のないアニメは演出家のこだわりひとつで如何様にも料理が可能。
ルパン三世(1st)「7番目の橋が落ちるとき」では、ワルサーP38をスローでブローバックさせていましたし、OVA第1号「ダロス」では大量排出されたガトリングの薬莢が豪雨のように降り注ぐシーンがありました。
では、レシプロ機に於ける機銃の排莢はどのように行われているのか。
映像になったものはちょっと記憶にありません。ひょっとすると今回、我々は画期的なカットを眼にしたのかもしれません。
「荒野のコトブキ飛行隊/第2話・さすらいの6人」
第1話では戦線離脱していた6人目のコトブキ飛行隊、チカが松葉杖で合流。
脊髄反射で生きているような元気印。キリエとは合わせ鏡の近親憎悪。
鍾馗に続いて隼も発進。
4th Gate Open, 4th Gate Open…OK! Let’s Go!(←脳内変換)
多勢に無勢、次々撃墜される鍾馗。
「空賊の分際で攻撃が的確ですこと!」
ここで、冒頭掲げた隼・飛燕の掃射・排莢シーン。
隼の攻撃↑、飛燕の攻撃↓
なかなかキリエの援護に回ろうとしないチカに苛立ちつつも、最後には見事なシンクロ飛行を見せて敵を撃墜した二人。
似た者同士。それはユーリアと飛行船オーナー、マダム・ルゥルゥも同じ。
嫌い嫌いはだぁい好き。
今回は、とにかく空中戦をがっつり魅せる!という製作者の意気込みがひしひしと伝わって参りました。
おまけ[今週の箴言]
『偶然と幸運と根性に頼るのはパイロットとして下の下だ!』
レオナ隊長のお言葉ですが、“パイロット”の部分、色んな職種に変換可能ですよね。営業マンとか経営者とか…。