
『望まれた以上を与えよ。歌を伝えよ。
目にしたこと、感じたことを全て伝え、完全なる人になれ。
…これでコイワノ族の一員だ』
黙示録を遡行する魂のオデッセイ。
「彷徨える河」
1900年代初頭。アマゾン川流域。ジャングルの奥深く、孤独に暮らすシャーマン、カラマカテ。侵略者(白人)に滅ぼされた村ただ一人の生存者。

旅先にはゴムという天然資源のために人生を狂わされた先住民、集めた(拉致った?)子供たちを規律という名の暴力で支配するキリスト教修道施設が。

何気にぶる下がっている“器具”のシルエットが怖い。
テオの著書に記載されている聖なる植物ヤクルナは実在するのか。
しかし、歳のせいか孤独のためかカラマカテはかつてのカラマカテではなくなっていました。智恵も知識も記憶も薄れ、以前は語りかけてくれた岩や河も沈黙し…。
『ジャングルに敬意を払え!』と言っていたカラマカテがジャングルに見捨てられている!

自身を取り戻すため、再びカラマカテはエヴァンと共にアマゾンの上流に…。
多すぎる荷物を捨てた(カラマカテに捨てさせられた)エヴァンが最後まで手放さなかったものを見た時には『嗚呼、「フィツカラルド」も入っているのか』。
旅の終着点は各自の目でお確かめを。
★ご参考

