
『ゴッドブロオオォ!ゴッドブローとは女神の怒りと悲しみを乗せた必殺の拳!相手は死ぬ!』
と古橋が叫んだという記録はどこにも残っておりませんが、思わずアテレコしたくなる必殺の貫手が成幸のみぞおちに炸裂しました。

何故そんなことになったのかと言うと…。
教育係のご褒美として費用学園持ちで予備校の夏期講習を受けられることになった成幸。
隣の席に居合わせたのは、どう見ても中学生な女の子。しかしてその実態は学園OG小美浪あすみ(浪人生、19歳)。

『敬語使え、後輩』
という言葉とは裏腹に予備校授業の猛スピードについていけず、板書も写せない成幸にノートを見せてくれるなど面倒見抜群の姉御キャラ。
お詫びとお礼をしようと思いましたが、光の速さで消えた先輩。初めての街で道に迷った成幸はいかついお兄さんにつかまってメイドカフェへ。
慌てて逃げ出す成幸の前に現われたのは、

『小妖精(ピクシー)メイド、あしゅみぃで~すっ♡
今日もめいっぱい頑張りましゅみ~♪』
あしゅみぃ先輩は予備校代を稼ぐためにメイドカフェでアルバイトをしておりました(しかも人気ナンバーワン)。
ここで、あしゅみぃ先輩は国公立医大狙いにも関わらず理科が壊滅的という「お前もかよ!」な弱点がある事が発覚。

二人の様子を生暖かく見守る同僚たちがいい感じ。
で、良い感じの二人に試練到来(今回は巻きが早いなぁ)。
出張教育係の帰り道、曲がり角で初老の紳士とごっつんこ。それは偶然にもあしゅみん先輩のお父上。そこに成幸の忘れ物(定期券)を届けにメイド姿のままのあしゅみん先輩が!
『あすみ、その恰好は何だ?!』

『か…彼氏の趣味で!』
特殊性癖認定、おめでとうございます(&ご愁傷様です)。
先輩の御実家は病院。しかし、小美浪診療所は唯我家と重ね合わせたくなる安普請。
あしゅみん先輩はこの病院を継ぐために国公立医大を狙っていたんですね。でも先輩の理科成績が壊滅的なのは父上もよっくご存じで。
ここでも「できない→無理だ→やめておけ」の論法が…。勿論、そんな状況を成幸が看過できるはずもなく…。
結果、先輩と父上にダブルでフラグ立て(もはや宮大工レベルの職人芸)。
『おじさん?…お義父(とう)さんと呼びなさい』
晴れて先輩の彼氏として公認された成幸ですが、ひょんなことからこの話が古橋の耳に入る事になり…。

『小美浪先輩の彼氏になった件、くわしく聞いてもいいかなぁ?』
こ、怖いっす、古橋さん。

