
退役軍人が軍服を着る…それだけの仕草が何故かくもグッと来るのか。
軍服は 死出の正装 旅支度 悔恨覚悟を重ね着て
「ローンウルフ 真夜中の死闘」(2014年/アドリアン・ガルシア・ボグリアーノ監督)
アンブローズは退役軍人。ベトナム従軍時代、望まぬ地獄を映した双眼は光を失い、友は盲導犬シャドーだけ。
妻と死に分かれ、息子ともうまくいかず、行きついたのは田舎の老人居住区。
新居に着いた日の夜は満月。何者かがやって来て、気のいい隣家の老女ははらわた祭り。アンブローズを守ろうとしたシャドーもまた…。

襲来者の正体はしばらくぼかすのかと思いましたが、初手から景気よくバラしておりました。あー「ハウリング」なのね。
終盤にはお約束の変身シーンもあるのですが、狙っているとしか思えない70sテイスト(CGって何?)。着ぐるみ満開な狼男はかなりな肩すかしモノなのですが、本作のキモはそこではなく…。

やはり盲目の退役軍人アンブローズのベトナムリマッチでしょう。
犬に似た獣の臭い。次の満月は1か月後。奴はまた来る。必ず。
もはやシャドーのアシストはない。銃器を買い揃え、罠を仕掛け、ガンマイク代わりに補聴器を備え…。
