半分冗談かしらと思っていた庵野監督によるウルトラマン企画、本当に製作する事になったようです。
タイトルは「シン・ウルトラマン」。庵野さんは企画・脚本担当、監督は樋口真嗣(庵野さん演出に加わらないのか。樋口単独監督はちょっと不安だなあ)。
出演は斎藤工、長澤まさみ、西島秀俊。…何か微妙なキャスティングですが、期待して待ちましょう。記念して、
「DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマン/マットアロー1号発進命令」(1983年/庵野秀明総監督)
8mmフィルムによる自主映画ですが、自主ってレベルじゃありません。そのままタケダアワーで放送できるクオリティ。
脚本は岡田斗司夫。庵野さんは総監督とクレジットされていますが、完成直前に解任。特技監督の赤井孝美が監督を引き継いで本作を完成させたそうです(この時、庵野さんのSAN値は限りなくゼロだったようです)。
ヒラツネ市に直径60mの隕石・ラムダ1が飛来。ヒラツネ市は一瞬にして焼野原に。
ラムダ1の内部には最大直径40mの空洞があり、中から3体の宇宙怪獣が出現。
MATはこれを侵略と断定、直ちに怪獣の殲滅に向かいましたが…。
基地内のミニチュアが素晴らしすぎ。全部ボール紙で出来ているという話は本当か?
マットアロー1号が投棄したレーザー光線用のバッテリーユニットが民家を直撃というエグいカットも。
あらゆる攻撃を弾き返す怪獣に地球防衛軍司令部は熱核爆弾の使用を決定。
まだ周辺地域には生存者が!中止を嘆願するハヤカワ隊員(ウルトラマン)にイブキ隊長が言い放つ。
『同胞の仇を討つんだぞ。貴様それでも地球人か!』
拘束されたハヤカワ隊員はウルトラアイ(庵野私物の黒縁眼鏡)を装着してウルトラマンに変身!
何と、変身したウルトラマンはウルトラマンの文様が入った銀色のジャージを着こんだ素顔の庵野秀明!(この発想はなかった!)
ハヤカワ隊員(林収一)が巨大化するのではなく、庵野秀明に変身して巨大化するんですね(馬鹿だ、馬鹿すぎる!←褒めています)。
タイトルとアイキャッチはオリジナルまんま。主題歌はオリジナル没バージョン、BGMには冬木透さんのものも(ワンダバも流用)。変身時のSEはセブン流用、変身後の掛け声はマン流用。
おいおい、版権大丈夫か?と思ったら円谷の許可もTBSの許可もとらず。やり逃げか!
DAICON FILMがガイナックスになり、2001年にソフト化された時には版権クリアしたそうですが、何と前のめりな。
この自由さが新しいクリエーターを育んだとも言えるので、昨今の著作権がんじがらめの風潮には異を唱えたい所ではあります。
「シン・ウルトラマン」は2021年公開予定。