アイルランドの見世物小屋のマスターが本物の人魚発見。一攫千金を夢見てアメリカに運ぼうとしますが、船の中は大騒ぎ。
「人喰い人魚伝説」(2000年/セバンチャン・グティエレス監督)
1900年。ニセゾンビとニセ人魚をメインに見世物興行をしているアンガス(ルーファス・シーウェル)とリリー(カーラ・グギーノ)。
ある日、酔っ払い客を家まで送った二人は、屋敷の中の水槽に繋がれた本物の人魚を発見。
すっげー! 本物じゃん! これ持ってアメリカ行ったら金なんかざっくざく、もう誰にも俺の事をイカサマ野郎とは呼ばせねえぜ。
という訳で人魚強奪。船に積み込んで自由の地へゴーアヘッド! が、しかし…。
スタン・ウィンストン・プロデュースによるTVM。金はかかっていませんが、コケ脅しのスプラッターに走ることなく、しっとりとしたゴシック・ホラーに仕上がっています。
まあ、その分、前半のドラマ部分が退屈っちゃあ退屈ですが…。
ただ、この設定が、画的にうまく表現されているとは言い難く…。
終盤のスピーシーズチックな変身はスタン・ウィンストン的サービス精神の現れだと思いますが、やや唐突(できれば最後まで美女で通して欲しかった)。
地味なまま、つのだじろうの「赤い海」みたいなエンディングを迎えても良かったんじゃないかな、とも思います。