2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧
実写版の出来が血管破裂の暴動レベルだった事の反作用として始めたTVアニメ版レビューもいよいよ最終回。このシリーズのテーマは、“高度経済成長を迎えるための通過儀礼”、即ち“大東亜戦争の負の遺産全ての廃棄と抹消”にあったようです。クライマックスの…
連続殺人事件の犯人の精神鑑定のため病院を訪れた犯罪心理学者、という構図から「セブン」+「羊たちの沈黙」という言われ方をされているようですが、そいつは表層的過ぎやしないかい。イメージ的には「ユージュアル・サスペクツ」の器に「救命士」と「マニ…
コージー・パウエル+マイケル・シェンカー。1981年のドイツ、ハンブルグ公演。こんな映像が残っていたとは。これぞ正に動く“飛翔伝説”。このビデオ、立って観るのがマナーです。「MSG(マイケル・シェンカー・グループ)/ロックパラスト81」マイケル・…
さて、問題です。アメリカで一番飲まれているハードリカーは何でしょう?バーボン?いえいえ。答えはウォッカ。アメリカで「マティーニ」を頼むと、ジンで造れと言わない限り大抵「ウォッカ・マティーニ」が出てくるそうです。なぜ、ウォッカなのか。ヒント…
「ローズマリー」と並ぶ不遇のコスプレ殺人鬼が還ってまいりました。ガスマスクに炭鉱スーツ。ツルハシ抱えたガテン系。狭い所で殺る時ゃ、ツルハシを短く持ってスナップ効かせるのさ。右手を支点にして左手で柄の先を回転させるようにすりゃ突き降ろしも掬…
『何故逃げない?』 『故郷を捨てるわけにはいかない。私はこの村で生まれた。この村を守り、この村で死ぬ』 広大なアフリカ大陸。視界の半分は空。半分は荒地。 よもやこのようなシチュエーションから、“正統派”ゾンビ映画が生まれようとは。 「ゾンビ大陸…
「ここにひとつの鉄の塊がある。かつて鉄人と呼ばれたそれは、日本の高度成長期を支えた礎の如く姿を変え、平成と呼ばれる今も尚、この日本のどこかに誰にも知られず身を隠している。そして、その姿は、時代の全ての罪を一身に背負ったように、赤く、黒い…」…
マンハッタンという街には住んだ事は勿論、脚を踏み入れた事もありませんが、どうもこの街は目線の合わせ方によって写るものがかなり異なってくるようです。 ウディ・アレンの目線で見れば、モノトーンで霧の中ジャズが流れる男と女の小洒落た恋と芸術の街。…
こ、ここまで違うのか!?筆遣いさえ読み取れる高解像度。リマスターと言うより最早リテイク。透明度が上がって何もかもが“見えてしまう”事によって、空気の密度が拡散して、アニメが本来持っているマジックが消えてしまうのではないかと心配になるほどです…
オカルトに走った「うら殺し」や、打ち上げ花火の如く徹底した“遊び”に振り切った「剣劇人」は微笑ましく観ることができましたが、これは…。必殺とスーパーマリオ、奇跡の合体(誰が望んだんだ、そんな方程式)。「必殺まっしぐら/最終回・相手は江戸の大魔…
yahooジオシティーズには、定期的に意味不明な(アルファベットと記号のみによる)いたずらコメントが入ってきます(一種の荒し?)。マメに削除していたのですが、今回連続的に大量のゴミコメントが流れ込んできました(多分まだ続いている)。もう鬱陶しくなった…
格闘技の世界では、同じ技に幾つもの名前がある、なんて場合があります。つまり使い手によって呼び名が変わるということ。 この決め事を頑なに守っていたのがテレビ朝日時代の古館伊知郎アナ。 例えば、飛び上がって相手の後頭部を蹴り上げる所謂「延髄斬り…
『海に行けば良かった…』 そうか、昔から言われている「山を甘く見ちゃいかん」という教えはこういう意味だったのか。 雪を蹴立てて全力進軍してくるナチス・ゾンビ。 このビジュアルの前には、穴だらけ(と言うかわざと脇を甘くしているだろ)の脚本も味わ…
ぐわあ、そこでチェリッシュ使うかあ。卑怯者ぉ。「鉄人28号/京都燃ゆ」(山内東生雄演出)京都で発生した連続殺人事件。被害者は戦時中、人工知能の研究をしていた不乱拳博士の弟子たち。敷島博士は新聞に掲載された現場写真の片隅に信じられない人影を見…
リッチー・ブラックモアと共にディープ・パープルの礎を築いたジョン・ロードがお亡くなりになりました。2011年7月16日。肺塞栓症。71歳。最後に観た勇姿は2009年4月14日。東京国際フォーラムでのディープ・パープル来日公演。イアン・ギランの「The Incredi…
オリジナル原理主義の方から見れば、邪道・外道・キワモノ・ニセモノ・バッタモンかもしれませんが、80年代野郎にとってはこのバージョンこそが「メトロポリス」。「ジョルジオ・モロダー版メトロポリス[北米版Blu-ray(輸入盤)]」(1927年/フリッツ・ラ…
「見事な人造人間。なんてドイツは綺麗なんだと思いました。そしてずっと後にスターウォーズとか、ああいう映画観ましたのね。そしたらスターウォーズに人造人間出てくるの、ころころころころって出てくるんですね。あれメトロポリスの人造人間のすっかり真…
「何てツイてないんだ…」「ちょっとヨロシク!」(吉田聡)の花田秀一くんのキメ台詞ですが、ホラー映画になくてはならないのが、この不幸キャラ。英国サイトTOTALFILMが「ホラー映画の不幸キャラ50(50 Unluckiest Horror Movie Characters)」を発表しまし…
『ザボーガー、俺を殴って渇を入れてくれ! ザボーガー・パンチ・オン!』(…ぺち)『ちっがーう! もっと血が出るまで殴ってくれ! 絆を実感したいんだあ!』(ドス!)『おお、いいぞ、ザボーガー! もっとだあ!』(ドカ!バキ!ズコ!)嗚呼、こんなに馬…
『ビールをくれ』 『ぬるいチャンゴしかないぜ』 『いいね(That’s My Bland)』 ここはメキシコ、不思議時空。俺は見たよ。ギター(ケース)を持った破壊神を。隣町のバーは皆殺しさ。聞きたいかい? じゃまずはビールを一杯。 「デスペラード」 (1995年/…
画像が赤い・汚い、ケースが紙製でホルダーがなく、振るとディスクが飛び出る(後に改良されたらしい)、ジャケット・デザインにセンスの欠片もない(写真下)、音がモノラル、オマケのガイドブックが小さすぎて読めない(正規サイズの復刻版同時発売で特典…
断崖絶壁の岩肌からノミ1本で削り出したような乱暴な土台に子供の様なつぶらな瞳。ある時は反権力、ある時は権力そのもの、そしてある時は蓮っ葉向いた傍観者。無法者で正義漢。厭味な親父で悪魔の手先。アーネスト・ボーグナインがお亡くなりになりました…
ウルトラセブンの最終回直前に「ダン対セブンの決闘」「あなたはだあれ?」というエピソードがあります。 前者は、同じ能力を有するコピー対オリジナルの対決。後者は、マンモス団地が建物ごと入れ替わり、住人が宇宙人にすり替わっていく、というもの。 丁…
『俺は、俺は…、失敗作なんかじゃない!』敗走を続ける日本軍の起死回生の切り札は金田博士の鉄人計画だけではありませんでした。ゼロ戦による“神風”以外にも、桜花、回天、伏龍など多様な特攻形態があったように、軍は様々な反撃の可能性を模索していました…
映画の興行を左右するのは勿論、内容ですが、内容を類推する最初の取っ掛かりはタイトルです。ネーミングを間違えると正しい観客誘導はできないぞ、という見本のような映画。「PUSH 光と闇の能力者」(2009年/ポール・マクギガン監督)特殊能力保持…
『ああ、君…。バラライカは弾けるかね?』 『弾けるか、だって。(彼女は)名人ですよ』 『君が教えたのか?』 『誰にも習いません』 『…じゃ、天分(GIFT)だな』そう、全てはこの一言のために…。 「ドクトル・ジバゴ」 (1965年/デビッド・リーン監督) …
英国サイトTOTALFILMのランキングに難癖をつけるドンキホーテ企画“英国対俺シリーズ”(←いつシリーズになったんだ?)。 今回は「雨が印象的な映画ベスト50(50 Rainiest Movie Moments)」。 例によって上から順番にタイトルのみ列挙すると、 「ショーシャ…
金庫に札束、いつも鞄にマッカラン、家の中は猫だらけ。思索の友は猫の刺繍。そして差別主義的なまでに女嫌い。頑固一徹ハイランダー。俺の名はフォルクス。海上テロは俺に任せろ。 「北海ハイジャック」(1980年/アンドリュー・V・マクラグレン監督) 1…
何か考えているようで考えてない、アンニュイな表情のパターンをいくつか作って、それを順列組み合わせにして無駄のない「演技」をしている役者といえば・・・。 そう、ハリソン・フォードです。 今回改めて見直してよく分かりましたが、この人、既にこの作…
イギリスの田園地帯。外部から完全隔離された寄宿舎。 牧歌的な風景の中で遊び、学び、恋をする少年少女。 しかし、彼らには生まれながらにして背負わされた重すぎる十字架が。 「わたしを離さないで」 (2010年/マーク・ロマネク監督) 緑豊かな自然に囲ま…