デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

#SF・ファンタジー

出涸らしも淹れ方次第。 グラビティ 繰り返される宇宙

音信途絶の調査船を見つけて乗り込んだらエライこっちゃになっていた…。 というテーマ自体「何度目のループだよ」ではあるのですが…。 「グラビティ 繰り返される宇宙」 (2018年/イーライ・サシッチ監督) 管轄ギリギリの領域“デッドゾーン”で長距離調査船…

SF映画の基準って…。 映画好きが高評価するSF映画10選。

WebマガジンFILMAGAが映画レビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」のデータに基づいて「映画好きが高評価するSF映画おすすめ10本」を紹介しました。ずらっと並べると「インターステラー」「メッセージ」「ガタカ」「オデッセイ」「ブレードランナー…

お題は「ゴジラ以外」。 巨大怪獣映画ベスト11

COLLIDERというサイトが「ゴジラを除く怪獣映画11本(11 Great GiantMonster Movies That Aren’t ‘Godzilla’)」なんてものを選定していました。 アップしたのは2018年4月13日なので、ちょいと古めのランキングですが、11本という中半端さも含めて面白いライ…

俺たちはプログラムじゃない。 月に囚われた男

月面鉱物採掘基地サラン。作業員1名。サム・ベル(サム・ロックウェル)。契約期間3年。 通信機器の故障により地球との直接交信は不能。木星経由のビデオレターが届くだけ。話し相手は自分。そしてお世話係コンピュータ、ガーティ。 スマイルマークが感情表…

私はまだ存在する! 縮みゆく人間

人間が縮んでいく。タイトル通りの内容ですが、本作のキモはそのアイデアではありません。勿論、その原因(放射能だの殺虫剤だの)でもありません。 普通思いつくオチはふたつ。元に戻るハッピーエンドか、主人公の死によって幕を閉じるバッドエンドです。 …

鶏と卵が紡ぐメビウスの環。 プリデスティネーション

「もし、お前の人生を壊した奴を目の前に連れてきたら、そして、その行為についてお咎め無しだとしたら…そいつを殺すか?」 (What if I could put him in front of you? The man that ruined your life. If I could guarantee that you'd get away with it,…

出口無き未来を彷徨う…。 デストピアな映画たち。

米サイトTaste of Cinemaが、「観る価値のあるデストピア映画の傑作20本」を発表しました。 一応、デストピアの冠掲げる偏差値貧乏サイトとしては見過ごすわけにはいきません。 上位10本を並べると… 「ブレードランナー」「メトロポリス(1926)」「AKIRA」「…

還って来た。地獄から。 イベント・ホライゾン

地獄巡り観光船が7年のクルーズを終えて還って来た…。 “SF/ホラー”の闇鍋、といった風情ですが、コアになっているのは「惑星ソラリス」と「ヘルレイザー」。 水と油の二本を繋げる潤滑材は“爆発”と“爆発”。あと“爆発”かな。 「イベント・ホライゾン」 (19…

黒く硬くそそり立つ。 モノリスの怪物~宇宙からの脅威

50年代SF映画と言えば、巨大生物大暴れか異星人大侵略が定番ですが、無機質な自然現象に英知を以て立ち向かう異色作がありました。 黒くて硬くてそそり立つ、そいつの名前は、 「モノリスの怪物~宇宙からの脅威」 (1957年/ジャン・シャーウッド監督…

追悼:リチャード・マシスン。 ある日どこかで

作家リチャード・マシスンがお亡くなりになりました。6月23日(現地時間)。カリフォルニアの自宅で。87歳。自然死。「トワイライト・ゾーン」をはじめ原作・脚本数知れず。「激突!」「縮みゆく人間」「地球最後の男」「ヘルハウス」「運命のボタン」「リア…

インディペンデント・リメイク希望。カウボーイ&エイリアン

素材だけは超豪華。舞台は西部開拓時代。お尋ね者の凶悪犯、町を牛耳る権力者、市井の人々、そしてネイティブ、利害の異なる人々が協力して狂暴なエイリアンと対峙。奪われた家族を、男の誇りを取り戻していく。その中には人間体に姿を変えた美しき善玉エイ…

手に余る、でも欲しい。ブレードランナー/デッカードグラス

何か考えているようで考えてない、アンニュイな表情のパターンをいくつか作って、それを順列組み合わせにして無駄のない「演技」をしている役者といえば・・・。 そう、ハリソン・フォードです。 今回改めて見直してよく分かりましたが、この人、既にこの作…

SF=侵略&風刺。 曼荼羅畑的SF映画ベストテン

英国の映画誌TOTAL FILMが「史上最高のSF映画」を選出しました。10位までを上から順に列挙すると、「ブレードランナー」「スターウォーズ/帝国の逆襲」「2001年宇宙の旅」「エイリアン」「スターウォーズ/新たなる希望」「ET」「エイリアン2」「インセプ…

スノッブ向け撒き餌はいいから…。 インセプション

クリストファー・ノーラン監督のデビュー作「メメント」のDVDには、ちょっと変わった映像特典が付いています。 それはリバース・バージョン。 10分しか記憶を保てない主人公の意識を小刻みに遡っていく本編を時系列に並べなおした直球編集版です。 で、こ…

改めてSFはセンスだなぁと。 処刑惑星

「結果を決めるのは状況ではない。能力だ」 朝礼の3分間スピーチに使えそうな名台詞です。本作に当て嵌めて言えば、 「作品の出来を決めるのは(金が無いとか時間が無いとかいう)状況ではない。センスだ」 という事になるでしょうか。 「処刑惑星」(2009…

これが・・手書き? 王立宇宙軍 オネアミスの翼

『ちょっと待ってくれ、俺はやめないぞ。何がくだらない事だよ。ここで止めたら俺たち何だ? ただの馬鹿じゃないか。ここまで作ったものを全部捨てちまうつもりかよ。今日の今日までやってきた事だぞ。くだらないなんて悲しいこと言うなよ、立派だよ、皆、歴…

デストピアのビジュアルは理屈に勝る。 サロゲート

まともなSFとして観ちゃうと北斗百裂拳並みの突っ込みが入りますが、一種のおとぎ話(もしくは単なる馬鹿映画)として観れば十分合格です。 「サロゲート」 (2009年/ジョナサン・ターミネーター3・モストウ監督) どうしてもサロゲート→サロゲート・マ…

滑空する哲学。 風の惑星/スリップストリーム

テンポが悪いのタルいの地味のと世評は芳しくないですが、敢えて推します。 不動産で言えば“駅至近・南向き・格安。自殺者アリ”な感じの佳作です。 「風の惑星/スリップストリーム」 (1989年/スティーヴン・リズバーガー監督) 文明が死に絶え、谷を渡る…

シュワルツと共にあらん事を! スペースボール

く、くだらね~。でもツボだ。 「スペースボール」(1987年/メル・ブルックス監督) 「スターウォーズ」のパロディですが、きちんとルーカスの許可を取った“純正品”。特撮はILMが手がけています。 ただし、ネタ元映画はスターウォーズに限定していないの…

何だ、ロック様か。ウィッチマウンテン/地図から消された山

ドウェイン・ジョンソンなんて言うから誰かと思ったら、何だ、ロック様か。 「ウィッチマウンテン/地図から消された山」 (2009年/アンディ・フィックマン監督) 邦題からは想像もつきませんが、ディズニー製作のファミリーSFアドベンチャーです。 ベガ…

激突か吸引か。 アルマゲドン2007/アルマゲドン2012

昔、飛行機が出てくれば何でもエアポートナントカにしちゃえ!という時代がありました。調べたら、劇場公開された正規シリーズ(大空港/75/78/80)の他に、エアポート85/94/98/99/2000/2002/2003/2004/2005/2008/2010なんてのがありました。セ…

トムキャット万歳! ファイナル・カウントダウン

USネイビー(1980)対大日本帝国海軍(1941)の全面戦争を期待すると見事に肩透かしを喰らいますが、タイム・スリップものとしてはなかなかの秀作だと思います。 「ファイナル・カウントダウン」(1980年/ドン・テイラー監督) とにかくスクリーン初…

エヴァもコナンもライダーも。デジャヴ満載。 原子人間

モノクロ79分という小振りな作品ではありますが、全編デジャヴの嵐です。 「原子人間」(1955年/ヴァル・ゲスト監督) 有人探査ロケットが宇宙から帰還(と言うか景気良く墜落)。パイロット3名の内、生存者は1名。他の2人は宇宙服だけ残して消失…

決め技はサイド・スープレックス! ゼイリブ

『そんなこったろうと思った』 見渡せば周りはエイリアンで一杯。広告だと思っていた看板には「服従せよ!」「考えるな!」「テレビを見ろ!」「消費しろ!」「眠ってろ!」「結婚して子供を産め!」・・・。 It’s a Beautiful World. 「ゼイリブ」(198…

話のベクトルはそっちで良かったのか? ターミネーター4

続編が自分の望んだものと違ったからと言って文句を垂れるのは筋違いです。筋違いですが・・。 お話の方向性ってそっちで良かったのかジョン・コナー? 「ターミネーター4」(2009年/マックG監督) 前哨戦として、本編のサブキャラ女兵士ブレア・ウィリア…

SF的状況を設定だけで突破する・・。 ストーカー

「うる星やつらを支えていたSF的な道具立てを言葉だけで突破してみよう、と」押井守が「御先祖様万々歳」について語った時の語録です。あやかれば、「惑星ソラリスを支えていたSF的道具立てを設定だけで突破してみよう、と」という感じだったのではない…

ロリと美熟女はOKなのですが…。 グリーン・デスティニー

好きな要素はたぁくさんあるはずなのに何故ダメなんだろう。 「グリーン・デスティニー」(2000年/アン・リー監督) 北京の夕景がドンと出てきた時は息を呑みましたよ。 竹林の中で沖雅也似のチョウ・ユンファと藤純子似のミシェル・ヨーがお茶を飲む時の額…

か、空っぽ・・。 イーオン・フラックス

「ハンコック」でウィル・スミスと時空を越えた夫婦ドツキ漫才を演じたシャーリーズ・セロンの単独ライブ。 「イーオン・フラックス」(2005年/カリン・クサマ監督) 独裁者による虚構のユートピアという“手垢で真っ黒け”な未来モノ。飽きたなぁ正直、この…

光あれ! 寂寞感漂うユルSFの金字塔。 ダークスター

侘しく寂しく美しい・・資金不足をも味わいに転化させるカルト監督のデビュー作。「ダークスター」(1974年/ジョン・カーペンター監督)製作・監督・脚本・音楽がカーペンター。そして、プロダクション・デザイン、特殊効果、共同脚本&出演がダン・オバノ…

見所が二つもある。それでいいじゃないか。 スペース・サタン

土星くんだりまで行って三角関係の痴話喧嘩(正確には殺し合い)。 栄えある第1回ゴールデン・ラズベリー賞で「作品」「主演男優」「主演女優」のトリプルノミネートを達成。褒める所なぞビタ一文・・いえ、あります。ありますとも。 「スペース・サタン」 …