デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

鶏と卵が紡ぐメビウスの環。 プリデスティネーション

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「もし、お前の人生を壊した奴を目の前に連れてきたら、そして、その行為についてお咎め無しだとしたら…そいつを殺すか?」
 
What if I could put him in front of you? The man that ruined your life. If I could guarantee that you'd get away with it, would you kill him?
 
甚大な被害を及ぼす爆弾魔の犯罪を未然に防ごうとする時空警察のエージェント…と聞いて、“おお、イーサン・ホークが『タイムコップ』のジャン=クロード・ヴァン・ダムばりの大活躍をするのだな”と思いましたが、まるで違いました。
 
これは、因果の回廊を彷徨う男の“笑えないジョーク”
 

プリデスティネーション

2014年/マイケル&ピーター・スピエリッグ監督)

 
とある場末のバー。バーテンダーイーサン・ホーク)相手に自身の数奇な生い立ちを語るひとりの客(セーラ・スヌーク)。


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爆弾魔はどこへ? と言う疑問をよそに、カウンターを挟んで語り合う二人の話にグイグイと…。
 
セーラ・スヌークは「ジェサベル」をご紹介した時にキャシー・ベイツフィリップ・シーモア・ホフマンを足しっぱなしにしたような顔立ちと評した人ですが、今回は“ジョディー・フォスターレオナルド・ディカプリオを足しっぱなしにした感じ”。
 
この人、近いうちに大化けしそうな気がします。


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この独白のほぼ全てが伏線(故に何も語れない)。後半、というか終盤はこの花咲か爺さんの如く撒き散らかされた伏線を一気呵成に回収して驚愕のラストへ。
 
タイムパラドックスの矛盾は考えちゃ駄目。


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昨日の「ランダム/存在の確率」もそうですが、SFは思考発想語り口。本作、美術や小道具は滅茶苦茶凝っていますが、ハリウッドに比べれば超低予算だと思います。


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原作はロバート・Aハインラインの短編『輪廻の蛇』。
 
可能な限り予備知識は仕入れずに(むしろ、爆弾魔相手の時空アクションという誤まった認識で)本作に臨んでください。
 
心地良い驚きが待っています。

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