『もし、お前の人生を壊した奴を目の前に連れてきたら、そして、その行為についてお咎め無しだとしたら…そいつを殺すか?』
(What if I could put him in front of you? The man that ruined your life. If I could guarantee that you'd get away with it, would you kill him?)
甚大な被害を及ぼす爆弾魔の犯罪を未然に防ごうとする時空警察のエージェント…と聞いて、“おお、イーサン・ホークが『タイムコップ』のジャン=クロード・ヴァン・ダムばりの大活躍をするのだな”と思いましたが、まるで違いました。
これは、因果の回廊を彷徨う男の“笑えないジョーク”。
爆弾魔はどこへ? と言う疑問をよそに、カウンターを挟んで語り合う二人の話にグイグイと…。
セーラ・スヌークは「ジェサベル」をご紹介した時に“キャシー・ベイツとフィリップ・シーモア・ホフマンを足しっぱなしにしたような顔立ち”と評した人ですが、今回は“ジョディー・フォスターとレオナルド・ディカプリオを足しっぱなしにした感じ”。
この人、近いうちに大化けしそうな気がします。
昨日の「ランダム/存在の確率」もそうですが、SFは思考発想語り口。本作、美術や小道具は滅茶苦茶凝っていますが、ハリウッドに比べれば超低予算だと思います。