デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

2012-12-01から1ヶ月間の記事一覧

年間ベストビデオ…ってベタ過ぎて恥ずかしいぞ!

大晦日です。今年も色々ありました。ブラウン管TVが突如断末魔の咆哮をあげて緘黙(2月20日参照)。一夜にしてデジタル化。1月31日の「ダンウィッチの怪」(コミック)を皮切りにクトゥルー・ネタの波状攻撃。マンガ→画ニメ→メタル(人間椅子)としりとり…

冒頭6分公開。 にしても何故今マニアック?

アレクサンドル・アジャのプロデュースによる80’sスラッシャー・リメイク、「MANIAC」の冒頭6分22秒が公開されました。夜の街をクルージングしているイライジャ・ウッド(写真上)。予め見定めた女の家に先回りして帰りを待ちうけ、後ろから声をかけて…

母の訓えに従って…。 ジンジャーデッドマン

殺人鬼の怨念がクッキーに乗り移り・・・クッキー?!生姜を効かせた人型のクッキー、それがジンジャーブレッドマン。そこに死刑囚の魂が宿ってジンジャーデッドマン。想像しただけで身の毛がよだちます(笑)。「ジンジャーデッドマン」(2005年/チャ…

三島由紀夫割腹前年の予行演習。 人斬り

土佐勤王党・岡田以蔵。後に司馬遼太郎によって“人斬り以蔵”と名づけられた幕末の殺人機械。史実準拠ではなく、司馬遼準拠の人斬り以蔵半世紀。 「人斬り」(1969年/五社英雄監督) まずは製作がフジテレビであること、そして五社監督がフジテレビの社員だ…

今日は私の日よ!! REC/レック3 ジェネシス

感染ゾンビと思いきや、まさかのオカルト着地で度肝を抜いたPOVホラーの第3弾(一応、昨日からのプラザ監督繋がりです)。 盛大に執り行われるコルドとクララの結婚式。親戚の素人カメラが参列者を写しつつ状況説明。 「いやあ、犬に噛まれちまってさあ…

スペインでも子供は禁忌か。 クリスマス・テイル

ユールの祝祭…じゃなくてクリスマスは終わってしまいましたが、流れでもう1本サンタ・ネタを。「クリスマス・テイル」(2006年/フランシスコ・プラザ監督)スパニッシュ・ホラー・プロジェクトの1本。プラザ監督はこの翌年「REC/レック」を撮りま…

モラルって何? バッドサンタ

べろべろに酔っ払って、デパート特設会場のソリやトナカイのハリボテを殴り倒し蹴り砕くサンタクロース。まるで従来の(美しき)クリスマス映画のお約束を破壊しようとしているようです。さんざっぱら予定調和を否定しておきながら着地点だけは外さない。最…

コミカライズは難しい。 クトゥルフの呼び声|百億の昼と千億の夜

PHP研究所のラヴクラフト・コミカライズ・シリーズの第1弾。題材に「クトゥルフの呼び声」を選んだのは正解ですが、新人のデビュー作にあてがうには無謀すぎる選択だったのでは?「邪神伝説 クトゥルフの呼び声」(2009年12月11日初版発行/PHP研究所…

せめて漫画で…。 狂気の山脈

諸般の事情で頓挫してしまったキャメロン×デル・トロ×3Dの仰天企画「狂気山脈」。せめてお話の骨子だけでもコミックで…。(本当は“雰囲気だけでも”と書きたい所ですが、“名状しがたいもの”の雰囲気を画にするハードルは新人さんには高すぎました…)。 「狂…

漫画か、TVか。 ラヴクラフトの魔女の棲む館

PHP研究所発行のラヴクラフト・コミカライズ・シリーズ。特に「この漫画がすげー!」という大当たりが出ないままズルズルと冊を重ねておりますが、その中の一冊「ニャルラトホテプ」(写真一番下)を読んでみました。収録はニャルラトホテプに関係する3…

あ、あちゃくらさん! 涼宮ハルヒちゃんの憂鬱

「涼宮ハルヒの憂鬱」登場人物をチビキャラにした上で、性格を一層破天荒にしたシュールなギャグ・アニメ(SDガンダムみたいなもんです)。比較的本編と(性格が)変わらないのはキョンだけで、後は全員破壊坊主的キャラ・チェンジを強いられています。更…

ほぼ無駄肉。これぞ80年代。 WANTED/ウォンテッド

ラスト・シーン以外は綺麗すっぱり忘れておりましたが、再見して納得。 ラスト以外に記憶に留めておくべきシーンなぞビタ一文ありませんでした。 ほぼ全てが無駄肉。意味の無い会話。キレの無い演出。しかし、これこそが80年代。 「コブラ」とセットで押さえ…

次は何をすればいいんだ? 候補者ビル・マッケイ

『What Do We Do Now?』 (次は何をすればいいんだ?) 普段は“ホラーテラーで皆殺し”を座右の銘としている曼荼羅畑ですが、今日はちょっと趣を変えて“政治映画”なんぞを取り上げてみようかと。ちょいと幅の広いジャンルではありますが、敢えてカテゴライズ…

換骨奪胎本歌取り。 悪魔が最後にやって来る!

流石は「エクソシスト」がヒットした瞬間、「レディ・イポリタの恋人/夢魔」を撮った人です。「オーメン」から間髪入れずに撮り飛ばしたバッタもん…のはずなのですが、妙にオリジナリティに富んだ味わい深い仕上がりになっています。ソフト化しただけでも大…

ねじ式的恐怖の象徴。 戦慄!プルトニウム人間

“死なんて真夜中に背中のほうからだんだんと…巨人になっていく恐怖と比べたら、どうってことないんだから” と、「ねじ式」(つげ義春)で引き合いに出された象徴的恐怖を実体験するハメになった不幸な男のお話です。 「戦慄!プルトニウム人間」 (1957年/…

大怪獣×巨大ロボット! パシフィック・リム(の予告編)

期待の1本だった「狂気山脈」が諸般の事情(監督曰く、原因の一端は「プロメテウス」)で頓挫してしまったギレルモ・デル・トロ監督が「憂さ晴らしだ!」とばかりに撮り上げた(としか思えない)最新作の予告編が公開されました。ハリウッド産オタク映画と…

仏の玩具職人は凄いぞ。 ヘルレイザー4[Blu-ray]

BOXセットからは外されてしまいましたが、EP1とFinalを無理矢理くっつけた「4」が待望のBlu-ray化。これで初期4部作がコンプリートされました。 「ヘルレイザー4[Blu-ray]」 (1996年/アラン・スミシー名義ケヴィン・イエーガー監督) アラン・ス…

這いよれ!ニャル子さん/最終回・夢見るままに待ちいたり

「これが、光です!」 めでたく第二期の製作が決定したニャル子さんの第一期最終話。 前フリである第11話に登場した美少女グタタン(ガタノトーア)と従者ロイ(ロイガー)。 何とクトゥルフ・ネタをとりこんだ「ウルトラマン・ティガ」最終三部作のお相手、…

板野サーカス版ウルトラ作戦第一号・改。 ULTRAMAN

『どんなに酷い喧嘩をした朝も、空を飛ぶ日だけは必ず笑顔で送り出してきた。ずっとそれだけは守ってきたから。…いってらっしゃい。気をつけて』 よもやウルトラマンで“夫婦の絆”に感動しようとは…。 「ULTRAMAN」(2004年/小中千昭監督) ベースは…

1,938分の愉悦。 KISSOLOGY[地獄大全]

DVD18枚組。総Running Time:1,938分。動く文献。歌う歴史資料集。KISSの全貌が今ここに。「KISSOLOGY[地獄大全~究極!’77BUDO-KANステージボックス]」1974年から2000年迄。現存するあらゆる映像を年代順にコンパイルしたUltimate Collection。74…

罰だ! 悪魔のサンタクロース2/鮮血のメリークリスマス

たとえ脳患いの行動であっても、それなりの因果律ってものは必要なのではないでしょうか。お兄ちゃんが泣いてるぞ。「悪魔のサンタクロース2/鮮血のメリークリスマス」(1987年/リー・ハリー監督)先般御紹介した「悪魔のサンタクロース/殺戮の斧」…

ニャル子×ハルヒ。引用の多層構造。 ライブアライブ

『何も変化しない観察対象に私はもう飽き飽きしている。ヒューマノイド・インターフェイスである私は強硬手段で情報爆発を誘引し、その観測によって情報収集する。そういう設定…』『はあ? どこのクラス委員長のつもりだよ』『あなたを殺してニャル子の出方…

正直微妙…。リメイク版キャリーのアクション・フィギュア

早くもリメイク版キャリーの(つまりクロエ・グレース・モレッツの)アクション・フィギュアが発表されました。「キャリー リメイク版/キャリー・ホワイト 7inch アクション・フィギュア:2種セット」(2013年2月国内発売/NECA)全高約18センチ。プ…

恐怖と愉悦を引き継ぐ美しき相続人。 レガシー

面白いか?と問われれば「うーむ」なのですが、味わい深いか?と問われれば即答でYES! 70年代滑り込みなファッショナブル・ホラー。もしルーカスが「針の眼」ではなくこっちを観ていたら「帝国の逆襲」のオファーは出さなかったでしょう(笑)。 「レガ…

終わる世界。 巨神兵東京に現わる 劇場版

勿論、巨神兵は「風の谷のナウシカ」のキャラであり、炎の7日間で世界を焼き尽くした張本人であるわけですが、これが「Q」の冒頭に据えられたとなると、やはり視線が変わります。「巨神兵東京に現わる 劇場版」(2012年/樋口慎嗣監督)突如東京の上空…

この期待の斜め下は余りに想定外。ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

『ガキシンジ…助けてくれないんだ、私を。また自分の事ばっかりね』 昨日ご紹介した貞本版単行本と真逆の台詞。 何でしょう、この感覚…以前にもこれと同じような…。 そうだ。「マトリックス/リローデッド」を観た時だ。 ボンクラ映画に熱狂していたら、作り…

旧劇場版補完計画。 新世紀エヴァンゲリオン第13巻

『約束したんだ。ミサトさんと。君を…助けるって』12巻から待つこと2年と7ヶ月。遂にお話はクライマックスへ。「新世紀エヴァンゲリオン第13巻」(貞本義行著)どこまで話が進んだかと言えば、旧劇場版の「Air」が終わって「まごころを君に」へ移行する辺り…

“サンタ”と言えば“皆殺し!” 血まみれサンタ大集合。

12月です。クリスマスです。 「サンタが実在しないと知った時はショックだった」byブラッド・ピット。 ったくいい歳こいて頭の悪い発言です(ソースはここいらへん→http://news.mynavi.jp/news/2012/12/03/061/index.html)。 さて、英国TOTALFILMは当然のよ…

光継ぐ等身大の第二幕。 ULTRAMAN/第1巻

ううむ、そう来たか…。 掴みはOKとはこの事だ。ツボを心得た地続きのスピンアウト。新たな伝説の幕開けです。 「ULTRAMAN/第1巻」(清水栄一×下口智裕著) ゼットンとの戦いを最後に故郷に帰ったウルトラマン。 科学特捜隊は組織解体され、本部は光の巨人…

実験か?事故か? エンドレスエイト(涼宮ハルヒの憂鬱)

『少年にはハス太くんあたりとくっついてもらって、私はニャル子とのエンドレスエイトを』 と「這いよれ!ニャル子さん」第8話「ニャル子のドキドキハイスクール」でクー子に引用されたエンドレスエイト。 それは終わらない8月。永遠に続く夏休み。 「エン…