デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

#読書

【回顧と】谷津嘉章/さらば闘いの日々【悔恨】

多分、人間には2つの種類があります。星を持つ者と持たざる者。大きな星を持つ者は本人がそれと意識しなくとも周りが自分に都合よく動き常にアタリを引く(もしくはハズレをギリギリで回避する)人生を歩む。持たざる者は常に岐路の分岐に失敗し、裏切られ、…

またひとつ歴史の墓碑銘。 映画秘宝休刊。

2020年2月1日、洋泉社が親会社の宝島社に吸収合併されて解散することになりました。 これに伴い「映画秘宝」も(期日未定ではありますが)休刊となるようです。※追記:『映画秘宝』は2020年1月21日発売の3月号、『特撮秘宝』は2019年9月発売のvol.8をもって…

【希(こいねが)う】やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。第14巻【そして3期へ】

2011年から約9年。平成から令和へ。作中の時間軸は1年と経っていないはずなのに。長すぎる1年がようやく終わりを告げました。「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。第14巻」(2019年11月19日発売/渡航著)馴れ合いの人間関係を欺瞞と誹り、本物が欲し…

らもさん、鴨さんによろしく。 追悼:吾妻ひでお

漫画家・吾妻ひでおさんがお亡くなりになりました。 10月13日。69歳。食道癌。 「アル中病棟」の続編(「失踪日記3」?)を心待ちにしておりましたが果たせませんでした。 “不条理SF”という本来のジャンルよりも「失踪」「アル中」の方に目が行ってしまう(…

え、やるの? 魔王討伐。 この素晴らしい世界に祝福を!16 脱走女神、ゴーホーム!

『追伸。探してください』 置手紙を残してひとり魔王討伐の旅に出たアクア。 絶対やらんだろうと思っていた魔王討伐。え、やるの? 本当に? 「この素晴らしい世界に祝福を!16 脱走女神、ゴーホーム!」(2019年8月1日初版発行/暁なつめ著) 劇場版「紅伝説…

マウントをとったのはどっちだ? この素晴らしい世界に祝福を!15 邪教シンドローム

サトウカズマだけは敵に回してはならない。 たとえ相手が女であってもドロップキックをかますことができる真の男女平等主義者。 その矛先は相手が魔王幹部のダークプリーストであっても変わらない。 「この素晴らしい世界に祝福を!15 邪教シンドローム」 (…

祝!映画化。 この素晴らしい世界に祝福を!/第12巻 女騎士のララバイ【Blu-ray同梱版】

『…なあ、カズマ…お前は、めぐみんの事が好きなのか?』 俺の名は佐藤和真。 一時の色香や感情に流されたりはせず、そう簡単に重い責任を背負ったりはしない男だ。 “このすば”は所謂ラブコメからは距離を置いている(そういうのは薄い本に任せている)と思…

それは本当に共依存か? やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 第13巻

『あんた、アホですか? なに話拗らせてるんですか』 『なんか……、ヒッキーってたまにすごく頭悪い』 『この人、アホだろ』 『比企谷……。君のやり方はまちがっている。君がすべきなのはそんなことじゃないはずだ』 『なんでこうなっているか知らないし、私が…

是非、実現を…。 筒井康隆版大魔神

まずは左の表紙写真をご覧ください。 小さく謙虚に「大魔神」。そして筆も折れよとばかりにでっかい朱文字で筒井康隆。 まるで大魔神というペンネームの作家さんが筒井康隆半生記を書き上げたかのような錯覚に陥りますが違います。 正真正銘、筒井康隆著の大…

新訳か旧訳か。インスマスを覆う影(に関する浅~い考察)

ラヴクラフトという山脈に挑んで途中下山してきた人って案外多いんじゃないでしようか。 人類以前の歴史。その禍々しくも宇宙規模な恐怖の断片を紡ぎ合わせた神話体系には魅了されるものの、何せ相手は100年前の英語の翻訳。 現在最も流通している創元推理文…

祝!続刊。 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 第12巻

“その鍵は彼女だけが持っていて、俺は触れたことがない” 第11巻から待つこと2年と3ヶ月。(アニメと共に)燃えつきたか渡航、尾羽打ち枯らしたか渡航。 今年4月に発売告知されながらも延期となった時は、もう11巻(=アニメ2期最終話)を以って完結でもいい…

引っ越しの 隙間を縫って ゾンビ論

『どうしてあらゆる局面で危機また危機なんだよ!』 「GAMERA1999」より南里プロデューサーの嘆き。 この度、会社が移転いたしました。事務方消耗品として契約から搬出・搬入まで立ち合い。結果、三連休に三連泊。ベッド代わりのソファも片づけられて最後は…

30年越えの格闘漂流。 新・餓狼伝 巻ノ三 武神伝説編

重度のAmazon依存症になり、リアルな本屋になぞトンと足を向けなくなってしまいましたが、時間つぶしにふらりと立ち寄った店で夢枕獏の新刊発見。 「新・餓狼伝 巻ノ三 武神伝説編」(2016年4月24日双葉社第一刷発行/夢枕獏著) 「新」の3巻。通算16巻目の…

ゾンビーハンター/死霊狩り。 平井和正と狼男の思ひ出

「おれには、まだしなければならぬ地上の仕事が山ほどあるのだ。 こんなアンハッピーエンドで締めくくられてたまるものか。 まったく冗談じゃないよ。 だが、おれはまだ死なないのだ。 かならず、またお目にかかろう」(「狼男だよ」より) 19日にお知らせし…

待つこと8年。 アル中病棟-失踪日記2-[吾妻ひでお]

現実逃避の実践バイブル「失踪日記」から8年。待ちに待った続編が刊行されました。「アル中病棟-失踪日記2-」(イースト・プレス発行/吾妻ひでお著)奥付を見ると10月10日1刷で25日には5刷! 如何に続編を待ち望んでいた人が多かったか分かります。漫…

ギムレットにはまだ早い。 長いお別れ

「ギムレットにはまだ早い」 よくカクテルの解説本でギムレットの項を見ると大抵「フィリップ・マーロウの台詞としてあまりにも有名な」という枕詞付きでこの台詞が載っていますが、ちょっと待てい! これはマーロウの台詞じゃないだろう。 説明不要かと思い…

26年目。 新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編

―――――――――――――――― 「やらせてください。誰でもいいんです。おれは、おれの覚えた技を、おもいきり誰かに使ってみたいんですよ。川辺さんならわかってくれるでしょう。おれたちがリングでやっているあれは……」 ここにもひとり、己の肉体を駆使して、修羅の道…

行間に刻まれし惨劇のカタルシス。 グラン=ギニョル傑作選

“グラン・ギニョル”という単語を初めて知ったのは、高校生の頃。ブライアン・デ・パルマ監督の「フューリー」(写真下)を“残酷人形劇(グラン・ギニョル)”と形容した評論を読んだ時でした。このなんとも耳にまとわりつく嫌ぁな響きに魅せられて幾星霜。確…

西原理恵子原作の映画が当たらないワケに関する浅~い考察

西原理恵子の漫画が映画化ラッシュです。09年以降だけでも「いけちゃんとぼく」「女の子ものがたり」「パーマネント野ばら」そして「毎日かあさん」「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」(最後のは元夫鴨ちゃん原作ですが)高度経済成長期の高層ビル乱立の如…

机の中のお守りに・・。 西洋呪い術秘伝

昨日のスタンガンに続いて武器モノ第2弾。 無骨にして力業なスタンガンは便利ではありますが、洗練さに欠ける小道具です。 スマートさを好む都会派の男女にお奨めするなら「呪い」でしょう。 何といっても法律的に存在を認知されていないというのがお洒落。…

宣伝文句で辿るもうひとつの映画史。 惹句術。

誰にでも、たまぁにパラパラとめくっては眺めるように読み返す“お気に入り”があると思いますが、これはそんな一冊。「映画の心 惹句術」(関根忠郎・山田宏一・山根貞夫共著/講談社/昭和61年初版発行)東映宣伝部の惹句師(断じてコピーライターではない)…

直感は人生の必需品。 恐怖の詩学/ジョン・カーペンター

『直感を信じないなら他に何があるんだ?』 仕事の成功譚を自慢タラタラに綴ったビジネス本読む暇があったらこの本100回読みましょう。 「恐怖の詩学/ジョン・カーペンター」(ジル・ブーランジェ著) カーペンターの映画には所謂「ディレクターズカット版…

もうひとつの“戦後”ドキュメント。 WORLD WAR Z

「戦後」の「戦」がどの戦争を指すのか、は世代によって判断が異なるでしょう。 「1年戦争」だとする人もいれば、アストラギウス銀河を真っ二つに分けた「100年戦争」だとする人もいるでしょう(いるよな?)。 本日は新しい「戦後」のドキュメントを御紹介…

相撲と八百長とプロレスとケーフェイに関する浅~い考察

相撲界が騒がしいですね。 八百長疑惑・・・ねえ。八百長って悪い事でしたっけ? そもそも相撲って「大地を踏みしめて五穀豊穣を祈る」神事ですよね。神事に八百長って無粋にも程があります。 大体、客から金とって「興行」している段階で、真剣も糞もないで…

できるかなV3

待望の文庫化です。「できるかなV3」西原理恵子・著新書持ってるんですが、文庫版書下ろしに釣られてついふらふらと衝動買いしてしまいました。名作揃いの本作ですが、とりわけ、税務署との仁義なき戦いを「イケイケどんどん」に描いた「脱税できるかな」は…

滅びの笛/滅びの宴

既に2月。間が悪いにも程がありますが、ネズミ年なんですね、今年。サイトの主旨としては、「ウイラード」「ベン」といったネズミ映画に話を繋げたい所ですが、やはりネズミと言えば、「滅びの笛」「滅びの宴」(西村寿行)その花が咲くと災いのしるし・・…