#読書
PHP研究所のラヴクラフト・コミカライズ・シリーズの第1弾。題材に「クトゥルフの呼び声」を選んだのは正解ですが、新人のデビュー作にあてがうには無謀すぎる選択だったのでは?「邪神伝説 クトゥルフの呼び声」(2009年12月11日初版発行/PHP研究所…
「ギムレットにはまだ早い」 よくカクテルの解説本でギムレットの項を見ると大抵「フィリップ・マーロウの台詞としてあまりにも有名な」という枕詞付きでこの台詞が載っていますが、ちょっと待てい! これはマーロウの台詞じゃないだろう。 説明不要かと思い…
にしてもこの人の田舎(人・町・因習すべて)に対する悪意はどこから溢れ出てくるのでしょう。ひと山幾らの激安人生を描かせたらこの人の右に出る者はいません(出たいと思う人もいないでしょうが)。「なぎら☆ツイスター」(2012年/文春文庫/戸梶圭太著)…
---------------------------------「やらせてください。誰でもいいんです。おれは、おれの覚えた技を、おもいきり誰かに使ってみたいんですよ。川辺さんならわかってくれるでしょう。おれたちがリングでやっているあれは……」ここにもひとり、己の肉体を駆使…
“グラン・ギニョル”という単語を初めて知ったのは、高校生の頃。ブライアン・デ・パルマ監督の「フューリー」(写真下)を“残酷人形劇(グラン・ギニョル)”と形容した評論を読んだ時でした。このなんとも耳にまとわりつく嫌ぁな響きに魅せられて幾星霜。確…
西原理恵子の漫画が映画化ラッシュです。09年以降だけでも「いけちゃんとぼく」「女の子ものがたり」「パーマネント野ばら」そして「毎日かあさん」「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」(最後のは元夫鴨ちゃん原作ですが)高度経済成長期の高層ビル乱立の如…
昨日のスタンガンに続いて武器モノ第2弾。 無骨にして力業なスタンガンは便利ではありますが、洗練さに欠ける小道具です。 スマートさを好む都会派の男女にお奨めするなら「呪い」でしょう。 何といっても法律的に存在を認知されていないというのがお洒落。…
誰にでも、たまぁにパラパラとめくっては眺めるように読み返す“お気に入り”があると思いますが、これはそんな一冊。「映画の心 惹句術」(関根忠郎・山田宏一・山根貞夫共著/講談社/昭和61年初版発行)東映宣伝部の惹句師(断じてコピーライターではない)…
『直感を信じないなら他に何があるんだ?』 仕事の成功譚を自慢タラタラに綴ったビジネス本読む暇があったらこの本100回読みましょう。 「恐怖の詩学/ジョン・カーペンター」(ジル・ブーランジェ著) カーペンターの映画には所謂「ディレクターズカット版…
「戦後」の「戦」がどの戦争を指すのか、は世代によって判断が異なるでしょう。 「1年戦争」だとする人もいれば、アストラギウス銀河を真っ二つに分けた「100年戦争」だとする人もいるでしょう(いるよな?)。 本日は新しい「戦後」のドキュメントを御紹介…
お前はDVDを買ってまで、こんな人でなしホラーを観たいのか?と言われそうですが、初見時は“ブロガー試写会”なる催しのプロジェクター上映で発色が今ひとつだったのよ(←全然言い訳になってない)。 まあ、それはそれでヤバイ感アゲアゲで、その日は寝室…
久々、ページを繰るのがもどかしいほど面白いルポルタージュです。「完本 1976年のアントニオ猪木」(柳澤健・著)1976年、アントニオ猪木が演じた“異常な”4試合。ウィリアム・ルスカ戦、モハメド・アリ戦、パク・ソンナン戦、そしてアクラム・ペールワン戦…
相撲界が騒がしいですね。 八百長疑惑・・・ねえ。八百長って悪い事でしたっけ? そもそも相撲って「大地を踏みしめて五穀豊穣を祈る」神事ですよね。神事に八百長って無粋にも程があります。 大体、客から金とって「興行」している段階で、真剣も糞もないで…
待望の文庫化です。 「できるかなV3」西原理恵子・著 新書持ってるんですが、文庫版書下ろしに釣られてついふらふらと衝動買いしてしまいました。名作揃いの本作ですが、とりわけ、税務署との仁義なき戦いを「イケイケどんどん」に描いた「脱税できるかな」…
既に2月。間が悪いにも程がありますが、ネズミ年なんですね、今年。サイトの主旨としては、「ウイラード」「ベン」といったネズミ映画に話を繋げたい所ですが、やはりネズミと言えば、 「滅びの笛」「滅びの宴」(西村寿行) その花が咲くと災いのしるし・…