デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

#邦画

【混沌の神話か】 カリスマ 【破滅の寓話か】

『いったいこんな事がありうるのだろうか!この年老いた聖者は、自分の森の中にいて、神が死んだことについて、まだ何も聞いていないのだ』 (ツァラトゥストラかく語りき) 籠城犯と人質、両方助けようとしてどちらも死なせてしまった刑事・藪池(役所広司…

平成の置き土産。 都市伝説物語 ひきこ

不勉強にして本作で初めて「ひきこさん」という都市伝説がある事を知りました。出自や展開にバリエーションはあるようですが、ざっくり言えば、小学校で校内を引きずり回されるいじめにより引きこもり、DVと自傷行為でボロボロになった「ひきこさん」が雨の…

【褒める所は無いけれど】ア・ホーマンス【嫌いになれない罪な奴】

『スジ者でもねぇ、犬っころでもねぇ ましてや普通の素人さんでもねぇ。…困ったなぁ』 『人間ですよ』 『…いつか一杯やろうか。な』抗争が激化する新宿にふらりと現れた記憶喪失の男。対立している旭会が手を組んだという関西組織の鉄砲玉か。警察の潜入捜査…

【本土復帰前夜祭】 博徒外人部隊 【呉越同舟破滅の宴】

『与那原さん、少しは場所柄を考えた方が…』 『場所柄?ここは沖縄だと思ったが…違ったかな』 横浜から沖縄へ。本土復帰前年。まつろわぬ者どもの破滅の宴。 「博徒外人部隊」(1971年/深作欣二監督) 冒頭けだるい女のスキャット。これって1stルパンの不二…

「シン・ウルトラマン」デザイン公開(とカラータイマーに関する浅~い考察)

庵野秀明脚本、樋口真嗣監督による空想特撮映画「シン・ウルトラマン」に登場するウルトラマンのデザインが公開されました。 故・成田亨さんが1983年に描いた絵画「真実と正義と美の化身」がコンセプトになっているというこのデザイン、注目は「カラータイマ…

追悼:梅宮辰夫

辰兄こと梅宮辰夫がお亡くなりになりました。 12月12日7時40分。慢性腎不全。81歳。 辰兄、週に3回も人工透析受けていたんですか…。 役柄に関してだけ言えば、 「無軌道」「飄々」「漁夫の利」なイメージ。 アナーキーなんだけど、目端が利いて立ち回りが巧…

ノストラダムスの大予言×女囚701号 さそり。 海外版ジャケット選手権

不定期連載している(ネタに詰まった時のやっつけ企画とも言う)「海外版BD/DVDジャケット選手権」。 まずは露払いでホラーを2本。 「ヘル・レイザー」×「ヘルレイザー2」 何故か1作目だけ「ヘル」と「レイザー」の間に「・(ナカグロ)」が入る謎邦題。まあ、…

没後30年。 松田優作を偲ぶ

本日11月6日は松田優作の命日。間違いなく私の青春時代のヒーローの1人であった優作を作品レビューを追いながら偲びたいと思います。 おっとその前に「松田優作一周忌ライブ」の思ひ出を。 渋谷のチケット屋さんで発券済みのものが1枚(しかも最前列)。奇跡…

【新規企画か?】【継承遺産か?】「犬鳴村」×「THE GRUDGE(ハリウッド版呪怨再リブート) 清水崇関連最新予告2連発

今年1月の製作発表時に大いなる期待を寄せた「犬鳴村」の予告が公開されました。 現存する都市伝説の中でもとびきり上玉(?)なネタなのでどう調理するのか注目しておりましたが、予告を観た限りでは「う~む」。 全く以ていつものJホラー、いつもの清水。…

金田一もビビる顔力。多治見要蔵【八つ墓村】×犬神佐清【犬神家の一族】のアクション・フィギュア。

ムンクの「叫び」、ロダンの「考える人」、果ては写楽の「三代目大谷鬼次の奴江戸兵衛」まで可動式フィギュアにしてしまうフリーイングのfigmaシリーズが邦画キャラに挑戦。まさかの横溝正史2連発。まずは「祟りじゃぁ!」でお馴染み、77年の松竹版「八つ墓…

原発利権を読み解く2本。「生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言」×「原子力戦争 LOST LOVE」

関電の周りが喧(かまびす)しい。福井県高浜町の元助役を介した実弾謝礼。その額、実に3億円オーバー。 お花畑なコメンテーターさん達は「何故断らない?」「何故返さない?」「コンプライアンスはどうした?」なんて間抜けなことをしたり顔で開陳しており…

あの犬鳴村が映画に!?

今や“清水崇”という名前にときめくものは何もありません。 「呪怨」ネタの縮小再生産を繰り返したJホラーの残滓(惨死?)の象徴と言う感じです(「魔女の宅急便」に至っては何がしたかったのやら。結局、ビデオ版「呪怨」が頂点か…)。 しかし、新作のネタ…

手にとったら負け4。 キネマ旬報80年代ベストテン【邦画篇】

※本記事の内部リンクはYahooブログ時代のもので、現在はすべて無効(リンク切れ)になっております。ご了承ください。 「キネマ旬報」の創刊100年記念「年代別ベストテン」第4弾、1980年代日本映画ベストテンが発表されました。 第1位は「家族ゲーム」 例に…

手に取ったら負け2。 キネマ旬報70年代ベストテン【邦画篇】

※本記事内のリンクはyahooブログ時代のものなので、現在は全て無効になっています。悪しからずご了承ください。 「キネマ旬報」の創刊100年記念「年代別ベストテン」第2弾、1970年代日本映画ベストテンが発表されました。 ベスト5は「太陽を盗んだ男」「仁義…

SHANGRI-LA(金融破滅ニッポン 桃源郷の人々)【伊版DVD】

『人の生き死にはお祭りや。こんな時こそ陽気に騒いで野辺送りをしてやらんか』 Bisogna festeggiare ogni nascita e ognimorte. Proprio in un momento come guesto dobbiamofesteggiare per accompagnarlo nell’aldila. イタリア語字幕付の輸入盤DVDを観て…

リーかウォングか、いや倉田だ! 武闘拳 猛虎激殺!

倉田保昭vs人喰いベンガル虎! 他にも色々突っ込み…じゃない見所はありましたが、人喰い虎のインパクトには敵いません。 倉田保昭の初主演作にして清水健太郎のデビュー作ですが、間違いなく主役は虎(名前はシーザー)。 「武闘拳 猛虎激殺!」 (1976年/…

海外で評価されているヤクザ映画とは。 BEST YAKUZA MOVIES

ふと、海外のヤクザ映画ランキングってどーなってるんだろ?と思い、いくつか調べてみました。 予想通り「仁義なき戦い」と「ソナチネ」あたりが鉄板なのですが、意外な作品が高評価だったりとなかなかに面白いサイトツアーでした。 覗いてみたのは、Comple…

祟りの連鎖を手繰ってみれば…。 残穢【ざんえ】 ―住んではいけない部屋―

始まりは音。 マンションの一室で聞こえる畳をホウキで掃くようなシュ…シュという音。 縦横の繋がりのない他フロアでも怪異が。しかし当該部屋はもとよりマンション全体で見ても自殺者など記録にない。ではマンション以前の土地か。 という具合に怪異の原因…

超豪華プログラム・ピクチャー。 ゴルゴ13[高倉健版]

高倉健以外はオール現地調達イラン人。勿論オールイランロケ(パフラヴィー体制時のイラン全面協力)。 インターナショナルな超大作になるスペックを十分備えているのですが、何でしょう、この溢れるプログラム・ピクチャー感は…。 「ゴルゴ13」(1973年/佐…

The新劇。 竜馬暗殺

原田芳雄、石橋蓮司、松田優作、桃井かおり…。 役者を並べただけでお腹いっぱいなところに加えて、ATG、映画同人社、黒木和男、モノクロ映像…。 The新劇。 「竜馬暗殺」(1974年/黒木和男監督) 坂本竜馬(原田芳雄)、中岡慎太郎(石橋蓮司)暗殺前の3日間…

木炭バスと敬礼に関する浅~い考察。 男たちの大和

『散る桜…残る桜も…散る桜だ。それでいいじゃないか』 恒例8月15日。今年とりあげるのは、 「男たちの大和/YAMATO」(2005年/佐藤純彌監督) 戦艦大和の水上特攻に関するエトセトラ。色々と言われている作品ですが、冒頭で仲代達矢が幻視する大和の正面雄…

ジメっと爽快、観るサプリ。 アドレナリンが滾る邦画

唐突ですが、『くっそ~ムシャクシャするぜ~』な時にリフレインしたい名シーン5選(察してください-笑-)。 「実録安藤昇侠道≪アウトロー≫伝 烈火」のクライマックス・シーン 歌舞伎町のド真ん中でロケットランチャー!(さすが“実録”!) フラワートラ…

この落差は何だ? Another アナザー[北米版BD-BOX]×[実写劇場版]

かなり前に買って“積みっ放し”にしていた北米版を一気観。なる程、この成功を下敷きに「迷家」が出来た訳か(結果は残念無念でしたが)。 「Another アナザー[北米版BD-BOX]」 (2012年放送/水島努監督) 夜見山北中学校3年3組にかけられた呪い。ランダムに…

夜桜銀次伝説。 山口組外伝 九州進攻作戦

『夜桜銀次いう、ええ極道がおりましてな。それが博多で死によりましてん。その葬礼に来たんだすわ』 昭和30年代、西日本を騒乱させたひとりのやくざ。 厄ネタか、英雄か。死神背負ったアウトロー。人呼んで夜桜銀次。 「山口組外伝 九州進攻作戦」(1974年…

正しいチェンソーの使い道。 WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~

『農業やったら手間隙かけて作った野菜がどんだけ美味いか、食べたもんが喜んだか分かるけど、林業はそうはいかん。ええ仕事をしたかどうか、結果が出るのは俺らが死んだ後なんや』 日頃、“ホラーテラーで皆殺し”な生活を送っていると、チェンソー=人体解体…

天皇陛下!お先に参りまぁーす! 大日本帝国

『天皇陛下ぁ! 海軍中尉!江上孝! お先に参りまぁーす! 天皇陛下!万歳!』 改憲派の尖峰・黛敏郎からは『非常に巧みに作られた左翼映画』と言われ、社会派の巨匠・山本薩夫からは『非常にうまく作られた右翼映画』と言われ、面舵・取舵双方から叩かれた…

時代の徒花TCF(東映セントラルフィルム)。 俺達に墓はない

『勘弁できなきゃどうするんだ?』 『弾いてやるよ!』 『上等だ。てめぇとはいつかチャラになる日が来ると思っていた』 一昨日4度目のご紹介をした「野獣死すべし」の前年、70年代最後の年。この年の優作主演作は「乱れからくり」「処刑遊戯」「蘇える金狼…

熊を喰いながらハードボイルドな邦画について語る。

会社の同僚と暑気払いで熊肉屋へ。 供されるのは猪、鹿、鯨、そして熊。壁からは鹿や熊が「俺たちを喰い物にしやがって」と恨みがましく客を睥睨。熊と言えば「マタギ」だよなあ、と思ったらしっかり「マタギ」のチラシもピンナップ。 折角なので「マタギ」…

これは確かに痛恨だ…。 殺人遊戯

一匹狼の殺し屋・鳴海昌平(松田優作)を主人公にした遊戯シリーズ。何故か2作目だけご紹介しておりませんでした。 ハードボイルドなストーリーに程よいアクションとコメディを融合させた1作目「最も危険な遊戯」と、完全にハードボイルド側に振り切った3作…

涼しい…。 日本のいちばん長い日[2015リメイク版]

『本土決戦となれば、桜はもう咲かないね…』 文字通り「日本のいちばん長い日」を分刻み秒刻みの緊迫感で描ききった岡本版と比べ、こちらは鈴木内閣の組閣まで時間軸を戻しています。 岡本版では障害物無しにはカメラが正面に回り込むことすら許されなかった…