デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

全方位前のめり。 追悼:中島貞夫

中島貞夫監督がお亡くなりになりました。

6月11日。京都市内の病院にて。肺炎。88歳没。

脚本、出演含め関わった作品は100本超え。

チャレンジャブルと言うか全方位前のめりな映画作りをしていた方のように思います。

私的中島BEST WORKSは…

  1. 「総長の首」(1979年)…ベラミ事件を発生翌年に≪ドン詰まりの青春群像劇(しかも時代も変えてちょっと前衛)≫として換骨奪胎。正に斜め上。
  2. 「日本暗殺秘録」(1969年)…前大蔵大臣・井上準之助を射殺した小沼正を本人存命中に描いた日本暗殺100年史。
  3. 狂った野獣(1976年)…渡瀬恒彦が路線バスを自ら運転し、横転クラッシュまでやってのけました(大型免許1週間で取得!)。室田日出夫は死にざま自己ベスト。
  4. 「脱獄広島死刑囚」(1974年)…特技脱獄、趣味脱獄な松方弘樹の脱獄バカ一代。これはもはや人間賛歌。
  5. 「暴力金脈」(1975年)…手書き名刺のチンピラから総会屋の頂点へ。異色の立身出世物語。クライマックス敵前逃亡という腰砕けのオチも含めて中島節という事で。
  6. 現代やくざ 血桜三兄弟(1971年)…野坂昭如と現代やくざ。何だこの絶妙な組み合わせ。♪マリリン・モンロー・ノーリターン!
  7. 「暴動島根刑務所」(1975年)…田中邦衛マッハ自殺という物凄い見せ場。そして手錠の鎖を切るために鉄橋下に線路を挟んでぶら下がるという松方&北大路のスター使い捨てスタント(絶対許可取ってない)。

これだけで70年代が如何に素晴らしい時代だったか分かります。

謹んで哀悼を。

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