デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

今は亡きぽっちゃりトリオの在りし日を偲ぶ。 実録・北陸やくざ戦争

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「山よりも高い波が立つ冬の日本海のように、北陸の男たちは荒々しく激しい気性を内面に秘めている。福井は石川・富山を合わせた北陸3県の中でも、商工業が栄える都市として、古くからやくざ者の数が多く、絶えず縄張り争いを繰り返し、凄惨・苛烈な抗争事件が絶えなかった」

「北陸代理戦争」まんまのOPナレですが、“凄惨・苛烈”に付いていた「広島や九州のやくざ者たちでさえ顔を背ける程」という修飾語が消えており、若干マイルドに。

《組長を 海辺に埋めて 晒し首》な描写も「北陸代理戦争」まんまですが、埋め方が甘いですね。

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西村さん、撮影大変だったろうなぁ。冬で日本海で雪ですよ。それに比べたらこんなのただの日光浴ですよ。満潮になれば溺れ死にますが。

「実録・北陸やくざ戦争」(2001年/石原興監督)

ソフトタイトルは「実録・やくざ戦争」のみですが、本編には「殺しの盃」というメインタイトルがどどーんと入っておりました(Vシネではよくある話)。

お話は「北陸代理戦争」とほぼ一緒というかリメイクですね。オリジナルで松方弘樹が演じた役(モデルは川内組組長・川内弘)を白竜が演っております。

違うのは、オリジナル撮影後に起きた事件-川内弘が撮影にも使われたお気に入り喫茶店で射殺された-まで取り込んでいること。

個人的収穫は若くして鬼籍に入ってしまった“ぽっちゃりトリオ”の元気な姿が拝めた事。

  1. 橋本真也(2005年没。脳幹出血。40歳)
  2. ジョニー大倉(2014年没。肺癌。62歳)
  3. 雁龍太郎(2019年没。急性心不全。55歳)

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特に橋本は出演しているのを知らなかったという事もあって、ちょっと泣きそうになりました。

 

★何はともあれオリジナルを観てください。 

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本作の監督・石原興はレギュラー、スペシャル、劇場版ほぼ全ての必殺シリーズの映像面を支えてきた名カメラマン(&演出家)。

そして、必殺で思い出す人と言えば…

★本日6月28日は1983年「おやじ、涅槃で待ってる」の一言を残して京王プラザホテルから投身した沖雅也の命日です(享年31歳)。

必殺仕置人、必殺仕事屋稼業、太陽にほえろ!のクールな二枚目も素敵でしたが、半歩外れたコミカルさが本来の持ち味であったような気がします。
その集大成が「俺たちは天使だ!」(1979)ですが、その萌芽が見られたのが前年の、 

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★本日のTV放送①【14:00~BSテレ東/シネマスペシャル】 

★本日のTV放送②【15:00~TOKYO MX/スクリーンMX2】 

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