2008-01-01から1年間の記事一覧
大晦日です。昨日に引き続き「最後の」映画を。 「地球最後の男 オメガマン」 (1971年/ボリス・セイガル監督) 12月10日にレビューした「地球最後の男」のリメイクです。オープニングの「廃墟と化した都市」の描写は秀逸。マネキンと会話し、死体と商談す…
曼荼羅畑を開いて早1年。最初は1日5人10人の来訪でしたが、いつの間にやら1万6千超えとなりました。ご愛読感謝いたします。今年も最後なので「最後」にあやかった作品を。 「オーメン3/最後の闘争」 (1981年/グラハム・ベイカー監督) ヘッポ…
ハラム(ベニチオ・デル・トロ)は元特殊工作員。コソボ紛争の英雄でしたが今はネジの外れた殺人機械。 L.T(トミー・リー・ジョーンズ)は、殺人機械を育てた鬼教官。今はカナダで野生動物の保護官ですが、オレゴンで起きた連続殺人事件を教え子ハラムの…
マスクして眼鏡かけて耳を音楽で塞いて人ごみを歩いた時に感じる「辺りの景色の嘘っぽさ」。そんな非現実感(日常の「他人事」感)がよく出ている映画だと思います。 「エレファント」 (2003年/ガス・ヴァン・サント監督) アイダホ州ポートランドが舞台で…
よ~く研いだ剃刀で女の眼球を横一文字(しかもドアップ)。中からゼリー状のものがとろ~り。嫌ぁあぁぁあ!「サンゲリア」が裸足で逃げ出す15分の実験映像。「アンダルシアの犬」(1928年/ルイス・ブニュエル監督)フリッツ・ラングの「死神の谷」…
トランシルベニアの吸血鬼が大量のネズミと共にブレーメンへペストをばら撒きにやって来る! 吸血鬼+疫病。ヨーロッパ人にとっては血を吸うおっさんより疫病の方が遥かに恐怖な事でしょう。 「吸血鬼ノスフェラトゥ」(1922年/F.W.ムルナウ監督) ブラム…
壁に「夜空雪風・考楽火月星」の看板。下に英文で「Tokyo Metro Zatoichi Square」。 座頭市スクエアってどこだよ?っと思ったら地面にでっかく「芝浦」。 芝浦かよ! 漢字と英文もビタ一文合ってないし。相変らず頭悪いなアンダーソン。 「バイオハザードⅢ…
『私は2437年前に生まれ、3度妻を持った。最後は日本人のサキコだった。その父はマサムネでこの刀を作った。紀元前593年の事だ』おーい、ショーン・コネリー、いくらなんでも最後の嘘は酷すぎるだろ。「ハイランダー/悪魔の戦士」(1986年/ラッセル・マル…
「フォレスト・ガンプなんか大っ嫌いだぁあ!!!」 「ガンプ・アゲイン」(フォレスト・ガンプの続編)撮影スタジオに殴りこんで絶叫と共にマシンガンを乱射するこのシーンは“語り継がれるべき”名場面だと思います。 「セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ」…
『私は疲れ果ててしまった。人の不幸を見るのも。神に従うのも』原題“疲れ果てた死神(The Weary Death)”。その死神に恋人を奪われた女。蝋燭が立ち並ぶあの世とこの世の狭間で死神は女の「愛」を試す。『この蝋燭は人の命だ。ここに消え入りそうな炎が3つ…
『チャールズ・ホイットマンは500ヤード離れた柱の陰の男を撃ち抜いた。あいつはどこで射撃を習った? もちろん海兵隊だ!』 「フルメタル・ジャケット」の鬼軍曹リー・アーメイの名講義です。 アメリカ海兵隊の誇り、チャールズ・ホイットマンと言えば、196…
まずは「エド・ウッド」を観ましょう。これは予防接種です。 観ました? エド・ウッドの顔がジョニー・デップとイコールになりました? 貧困と薬中に喘ぎながら、全盛期が忘れられず、しかし役者としての矜持は失わなかった、ベラ・ルゴシの生き様に涙しまし…
この映画撮ってる間、ティム・バートンは凄く幸せだったんじゃないかと思います。 「エド・ウッド」 (1984年/ティム・バートン監督) 情熱満点・才能赤点な史上最低の監督、エド・ウッドの半生を実に「いい感じ」の暖かさで描いています。これとか「ギルバ…
ダブリンに留学した元同僚からミッション・インポッシブルなメールが! 「伊藤さん、日本刀が欲しいのですが・・・」な、なんですとぉ!? 聞けば、学友のインド人が日本刀LOVE!で「どうしても日本刀が欲しいよう!シトマトハヤヤー!」と叫んでいるら…
カーペンター版「遊星からの物体X」のオリジナル版なのですが、ううむ、今回ばかりはリメイク版の勝利かも。 「遊星よりの物体X」(1951年/クリスチャン・ナイビー監督) 北極に謎の円盤が不時着、掘り返そうと爆薬使ったら円盤に引火して木っ端微塵(マ…
冒頭いきなりリスカ、飛び込み、焼身、マシンガンという自殺シーンのオンパレード! 素晴らしい!何が素晴らしいって、これらの描写が単なる「つかみ」で、監察医の主人公に神経症的な幻覚をもたらす、という背景以外、ビタ一文その後のストーリーに絡まない…
「シックス・センス」の元ネタは「ゾンゲリア」だとず~っと信じてましたが、オリジンはこっちみたいです。 「恐怖の足跡」 (1961年/ハーク・ハーヴェイ監督) 女3人を乗せた車が橋から川へ転落。唯一自力で脱出したメアリーは友人の死を忘れるために街を…
「ストーリー? いいんだよ、んなこたぁどーでも。それより車、アクションアクション!」という監督の声が聞こえてきそうです。 「RONIN」 (1998年/ジョン・フランケンハイマー監督) RONINとは勿論“浪人”。いかにも日本の配給会社がテキトーに…
「涙か。強い男は泣くことを恐れない」 「おじさんは泣かないの?」 「泣ければね。涙を出す所が壊れてしまった」 そんなルドガー・ハウアーがラストには・・・。なんだ、てっきり座頭市の設定をパクったバッタもんだと思ってたのに、ちょっと泣けちまったじ…
“こうなる事は分かっていた。だが、母が予見した未来と違う”「Who Are You?」「John Connor!」ああ、やっぱ盛り上がっちやいますね。「ターミネーター4(の予告編)」(本編監督はマックG)監督マックGという捨て鉢な人選の割には、なかなか迫力ある画面…
ジェイソンくん張り切ってご帰宅。 「13日の金曜日(の予告編)」(本編はマーカス・ニスベル監督) ネット公開された予告編を見ると、ホッケーマスクのジェイソン君が土石流のような勢いで若者を血祭りにあげております。 お元気そうで何よりですが、ジェ…
カルトと言うと大抵「B級」とセットになっておりますが、これは(製作費ではなく志という意味で)特A級カルトです。 「地球最後の男」(1964年/シドニー・サルコワ監督) 致死率100%、しかも、死後、吸血鬼として蘇るという豪華特典付きの新型ウィルスが…
「(撮影が)早い!(制作費が)安い!(作品が)面白い!(しかも大量生産)」 B級映画の吉野家「ロジャー・コーマン」珠玉の一発。 「血のバケツ」 (1959年/ロジャー・コーマン監督) 芸術家(気取り)の連中が語らっているカフェのウェイター、ウォル…
「サングラスをかけろ!」「嫌だ!」という押し問答の末に浮浪者二人が延々路地裏プロレスを繰り広げる侵略SFスリラーがまさかのリメイク!「ゼイリブ」(1988年/ジョン・カーペンター監督)「要塞警察」「ザ・フォッグ」「ハロウィン」と立て続けに…
ぬっちゃりねろぬろなシーンの連続なのに、静かな余韻を残す大人のSF。 「遊星からの物体X」(1982年/ジョン・カーペンター監督) 様々な生き物に寄生しては宿主を乗っ取って繁殖する未知の生命体が南極観測隊アメリカ基地に侵入して大騒ぎ。 所謂ボディ…
「ストーカー少女の妄想が炸裂するダークファンタジー」と勘違いして叶井俊太郎が買い付けたらミニシアターで16億円の大ヒット。ストレート・ボブの救世主は、傾きかけたアルバトロスの屋台骨を超合金フルメタルジャケットにしてしまいました。 「アメリ」…
海外でソフト化されているのは知ってましたが、まさか国内版が発売されようとは(ある意味タイムリーなのかも)。 「丑三つの村」(1983年/田中登監督) 1938年5月21日未明、岡山県津山市外の寒村、西加茂村。僅か2時間足らずの間にたった1人で30名を血祭…
カナダという土地柄でしょうか、どんより寒々とした空気が「メジャー」を頑なに拒絶しています。 「スキャナーズ」 (1981年/デビッド・クローネンバーグ監督) ご存知「頭部破壊」の総本家です(人体破壊の「元祖」はデパルマの「フューリー」)。クローネ…
出来の悪い方のポール・アンダーソン監督がリメイク手がけたそうですが、設定を見る限り、「デスレース2000年」じゃなくて「バトルランナー」の焼き直しなんじゃないでしょうか? にしてもこの人、スケールのデカい話をこじんまりまとめるのが得意ですよ…
ジョン・ボーナム、コージー・パウエルに続いてドラム・ヒーローがまたひとり・・・。樋口宗孝(2008年11月30日肝細胞癌で死去。享年49歳)病気が病気だけに長くはないんだろうなぁとは思っておりましたが、せめて50の誕生日(12月24日)は…