カルトと言うと大抵「B級」とセットになっておりますが、これは(製作費ではなく志という意味で)特A級カルトです。
「地球最後の男」
(1964年/シドニー・サルコワ監督)
致死率100%、しかも、死後、吸血鬼として蘇るという豪華特典付きの新型ウィルスが蔓延。
瞬く間に人類は死滅。ただ一人、感染を免れた男ロバート(ヴィンセント・プライス)を除いて・・・。
人の気配の消えた街、そこかしこに転がっている死体、せっせと吸血鬼に杭を打ち込んでは焼却するロバートの淡々とした(しかし狂った)日常。
素晴らしい! これぞデストピア。
「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」の元ネタとして有名ですが、他にも後のホラーの原型があちこちに。
そして、「ナイト・オブ・~」同様、寂寞感漂う皮肉なオチ。
『存在の証として死体を残す。あなたは既に伝説(原作タイトル:I am Legend)なのよ!』
『怖いのか? そんなに俺が恐ろしいのか?』
こんな素晴らしい作品が、劇場未公開、テレビ未放映、つい最近まで未ソフト化だったとは。
にしてもリメイクされる度に偏差値貧乏になっていくのは何故なんでしょうねえ…!?
※あ、ウィル・スミスが「アイ・アム・レジェンド2」作るとか言ってやがる。あーあ。