ロジャー・コーマン率いるニュー・ワールド・ピクチャーズのSF超大作(信じるなよ)!
あのコーマンがここまで?!と眼を疑う巨大なセット(絶対、他の映画で使い回ししている)。
「禁断の惑星」「エイリアン」「遊星からの物体X」を丸パクリしながら、超えた所がひとつもない見事な脚本。
正にコーマン印の正調Z級低予算やっつけムービーです。
宇宙の果てで探査船が音信途絶。救助に向かった一行は、そこで巨大な遺跡のような建造物と探査船乗務員の死体を発見。
やがて未知の怪物が彼らを襲う・・ってどこかで聞いたお話ですが、“運勢を司る皇帝の跡目相続試験”と言ういらんヒネリが加味されているのが新機軸です。
怪物の正体が、具現化した恐怖心という聞くまでもないオチが、サスペンスの醸成にビタ一文貢献していない所も好感度大。
中でも素晴らしいのは、芋虫型の怪物(蛆虫が巨大化した、という設定だったのに)に襲われた女性隊員が、服だけ溶かされて全裸になり、芋虫に触手プレイをされた挙句絶命するお色気(?)シーン。
スピルバーグが「宇宙戦争」で服だけ残す怪光線を描いていましたが、分かってませんね。
キャプテン・スポルディングことシド・ヘイグがクリスタルの手裏剣を飛ばす忍者(?)役で出演。フレディに変身前のロバート・イングランドとかも出ていて結構豪華。
少しだけ金かけた「プラン9」だと思えば、楽しく鑑賞できます(多分)。