2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧
カサンドラ・ピーターソンという名前を聞いても「ええっと、どちらさんでしたっけ?」な人が多いと思いますが、エルヴァイラと言われれば、『ああ、超厚化粧でモンゴリアン・チョップが出来るくらい巨乳な妖怪お色気姉ちゃんね』と誰もが思い出すでしょう(…
2009年に一度レビューしておりますが、この時は劇場公開時の記憶を手繰って書いていたので、改めて[完全版]の感想を。 ふえ~ん、やっぱり怖いよう(←大の大人が口にする台詞じゃないな)。 「イレイザーヘッド[完全版]」 (1976年/デヴィッド・リンチ…
名作・名シーンの誉れ高い「サイコ」のシャワーシーン。 改めて観てみると、不自然極まりない映像です。 ナイフを振りかぶる黒い影と叫ぶ女の顔(口)のアップ、振り下ろす影(正面)→叫ぶもしくは顔を振る女のアップのカットバック。 殴られている訳ではな…
田舎町。ヒロインの前に現れる外界から来た男と慕い続ける地元の男。はて、似たような構図の話をどこかで…。「カンフーサイボーグ」(2009年/ジェフ・ラウ監督)ロボットが組みあがる工程を魅せる冒頭クレジット部分が素晴らしい。指が出来れば胡桃を割…
またしても英TOTALFILMが妙なランキングを発表しました。題して「クローネンバーグ15の狂った名場面(15 Craziest Cronenberg Moments)」。作品ではなくシーンのランキングで、嫌々インパクトの序列です。栄えある1位は「ブルード/怒りのメタファー」から“…
『お、お前だったのか?!』という予告編の台詞は当然存在せず(笑)、しかし、主要登場人物は出揃ってクライマックス突入の準備運動はほぼ完了。「組織犯罪対策部捜査四課4」(2005年/OZAWA監督)サブタイトルが【無差別テロ】。新宿のそこかしこに…
警察内部の大掛かりな不正疑惑を糾弾する決意をした四課課長に呼び出された熊田刑事(小沢兄ぃ)。指定場所に着くと待っていたのは銃弾の雨。咄嗟に撃ち返したらそこにあったのは課長の死体。運悪く通りかかった警邏の若手おまわりさんは初めて見たであろう…
「神がお前から奪ったものを返してやろう」 公開当初から駄目駄目の烙印を押されていたので、長いこと躊躇しておりましたが、ようやく鑑賞。 確かに残念賞つるべ打ちではありますが、それなりに見所満載(?)と言えないこともないと断言するに吝かではない…
轟音と共に刑務所中庭に降り立つヘリコプター。乗り込むはこの日脱走すると公言していた城山勉(柳葉敏郎。※しまった!写真のキャプション誤字ってる)。“インターナショナル”をがなりながら天空に消える城山。呆気にとられる懲役囚たち。刑務所内の日常を描…
衝撃のラストが待ち受ける作品の明暗を分ける分水嶺はどこか。それはオチを知った上で、そこに辿り着く過程を再トレスした時に新たな発見や興奮があるかどうかだと思います。「サイコ」「シックス・センス」などは、ネタバレした後でも再見可能ですが、本作…
『この星の命も午前零時で終りです』『君も死ぬのか?』『私は仲間が迎えに来てくれるわ』(マゼラン星からの信号テープを渡すダン)『迎えは来ない。君ははじめから見捨てられていたんだ』『・・・』『この星で生きよう。この星で一緒に』数あるエピソード…
老いさらばえた父親が歩く。先を歩く息子を追って老醜が歩く。 杖をつき一歩一歩踏みしめて歩く様をハイスピードで捉えて、蒸気機関車のSEを被せる。 好き放題に生きて、家族にさんざっぱら迷惑をかけて、もう燃えカスも残っていないのに、まだもう一旗上…
エイリアンを箸にする…何か悪いものでも喰ったのかコトブキヤ。「エイリアン/ビッグチャップ チョップスティック」(コトブキヤ謹製)見ての通りエイリアンがデザインされた箸です。箸全体がギザギザ形状になっているので、持ちやすく摘みやすく、うわぁ便…
どこを切っても既視感の嵐。予算が無いなら無いでB級に弾けてくれれば、まだ観られたものになったでしょうが、中途半端に真面目に作るもんだから、ニッチもサッチも。「AVP2」の大失敗から何も学んでいませんね、この二人は。 「スカイライン―征服―」(…
死に際・引き際は男の花道。ましてやシリーズを背負って立った名物キャラの大往生。それなのに、嗚呼、それなのに…。 あんた誰?な昔の女におたくどなた?な昔の仲間に隠し子疑惑。三角関係が縺(もつ)れて解(ほつ)れて…。 なあ、おい。もちっとマシな脚…
『わしを殺せば日本の夜明けが遅れるぞ!』 教養が生んだ一瞬の躊躇が命取り。 「暗闇仕留人/最終回・別れにて候」 (1974年12月28日放送/松本明監督) 必殺を名乗れない大人の事情、黒船来航という明確な時代設定、仕留人が皆義兄弟(主水の妻りつの妹二…
155話続いた長寿シリーズ(最高視聴率30.5%)を最後の最後に全否定(しかも遡及的)。暴れ宮崎世直しアニメ。「新ルパン三世/最終回・さらば愛しきルパンよ」 (1980年10月6日放送/照樹務監督)照樹務はテレコムを捩った宮崎駿の変名。新ルパンの節操の無…
『貧乏人の金に対する恐ろしいほどの執念と抵抗。これは極貧の味を知らない者には分からないのであります』 10年をかけて犯人を追い詰めた弓坂(元)刑事(伴淳三郎)のこの一言に立ち向かえる言葉はありません。 味村刑事(高倉健)の若き正義感など、犬飼…
久しぶりに「ジョーズ」を観賞。 正直、スピルバーグはあまり得意ではないのですが、本作(と「レイダース」と「ジュラシック・パーク」)は別。 いい加減、見飽きているはずなのに、観る度「何でこんなに面白いんだ?」と唸ってしまいます。 一呼吸置いたシ…
“再現不可能”は「西部警察」の枕詞(?)ですが、アニメの世界にもこれに相当する作品があります。 後に第一線で活躍する若手アニメーターかき集めて、やりたい放題し放題。 リスペクト×オマージュ×模倣の嵐。「好きなもの全部ぶち込みました。え、版権って…
いやあ、いい加減ランキングネタは自粛しようと思っていたのですが、ことテーマが“ゾンビ”となると、「映画.COM」やら「シネマトゥディ」やらの後塵を拝するわけにもいかず、連投となってしまいました。ご容赦ください。 先月、「ゾンビ・ロジック・プレス」…
昨日の「大菩薩峠」からの流れで時代劇関連ネタを。毎度お馴染み、英国TOTAL FILMが、「サムライ映画15選」を発表しました。トンデモランキングになるかと思いましたが、これがなかなかに正統派。上から順番に全部並べてみますね。「七人の侍」「切腹」「用…
近藤勇らが芹沢鴨を討った夜、新選組は壊滅していた?! 「大菩薩峠 THE SWORD OF DOOM」 (1966年/岡本喜八監督) クライテリオン版DVDで観賞。 死者の幻影に狂った机龍之介(仲代達矢)が、新選組を斬る、KILL、斬る。 指折り数えてみました。ざっと70…
英Total Film誌が、「映画のなかの猫ベスト50(50 Greatest Movie Cats)」を発表しました。 今度は猫かい! まさか動物ネタ端から挙げてく気じゃないだろうな。 で、栄えある1位が「ライオン・キング」のシンバ・・ってちょっと待てい! ライオンは猫じゃ…
「この予算でどうやって撮れと言うんだ?」(川北紘一)邦画斜陽、組織リストラ、技術者大量離脱、経費激削減、ダメ押しで円谷英二死去。人も金も時間も無い…壊滅的な、あまりに壊滅的な状況。しかし、時に最悪は奇跡の引き金になります。 「ゴジラ対ヘドラ…
本作と「野獣死すべし」。真逆の方向に振り切れた2本立て。「となりのトトロ」×「ほたるの墓」に匹敵するコンビネーションではないでしょうか。「ニッポン警視庁の恥と言われた二人組 刑事(デカ)珍道中」(1980年/斉藤光正監督)斑島(まだらじま)刑事…
マジック・マッシュルームで生命の起源へ。 2001年を遡行すると言えば聞こえはいいですが、実態は単なるラリパッパ幻覚ムービーで、そこが評価のポイントです。 「アルタード・ステーツ/未知への挑戦」 (1979年/ケン・ラッセル監督) 人間の細胞に刻まれ…
冒頭コラージュされる古めかしい家族写真。 誰一人笑っていないその中の何人かは「死体」。 所謂“Post-Mortem Photographs”という奴です。横たわる老人が、肩を抱く兄弟が、抱きかかえる子供が、そしてゆりかごの赤ちゃんが“死体”。 19世紀には決して珍しい…
昨日ご紹介した「スプーン殺人鬼」の続編(?)です。二人の戦いの舞台は遂に銀河へ。「スプーン・ウォーズ」(リチャード・ゲイル監督)ええっと、タイトルから想像がつくと思いますが、左の写真の通りです(因みにサブタイは“Episode XXXVIII JACK’S NEW H…
世界一非効率的な凶器。それはスプーン。 ある日、突然、謎の男に付け狙われる主人公ジャック。 DC版「エクソシスト」で瞬間挿入される悪魔(パズズ)のような白塗り顔+「スターウォーズ」の皇帝のようなコスチュームで現われた男の凶器はスプーン。 銀の…