デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

#特撮

出涸らしも淹れ方次第。 グラビティ 繰り返される宇宙

音信途絶の調査船を見つけて乗り込んだらエライこっちゃになっていた…。 というテーマ自体「何度目のループだよ」ではあるのですが…。 「グラビティ 繰り返される宇宙」 (2018年/イーライ・サシッチ監督) 管轄ギリギリの領域“デッドゾーン”で長距離調査船…

怨念を言葉に乗せて…。 追悼:上原正三

脚本家・上原正三氏がお亡くなりになりました(なっていました)。1月2日。肝臓癌。82歳。金城哲夫、佐々木守と並んで(←何故かここに市川森一を加えるのには抵抗がある)ウルトラシリーズの影を支えた(影で支えた、ではない)名物脚本家。民族の誇りを怨念…

「シン・ウルトラマン」デザイン公開(とカラータイマーに関する浅~い考察)

庵野秀明脚本、樋口真嗣監督による空想特撮映画「シン・ウルトラマン」に登場するウルトラマンのデザインが公開されました。 故・成田亨さんが1983年に描いた絵画「真実と正義と美の化身」がコンセプトになっているというこのデザイン、注目は「カラータイマ…

シリーズ屈指の問題作。 帰ってきたウルトラマン 第33話「怪獣使いと少年」

8月にDAICON FILM版(素顔の巨大庵野版)「帰ってきたウルトラマン」を御紹介したので本家の方も。 「帰ってきたウルトラマン/第33話・怪獣使いと少年」(1971年11月19日放送/東條昭平監督) 問題作という意味ではシリーズ屈指。最早地上波の放送は難しい…

1作目放送記念。 仮面ライダー1号

『俺は本郷猛、仮面ライダー1号だ!』 文句のつけようがない名乗り。しかし、より正しく言うなら 『俺は藤岡弘、仮面ライダー1号だ!』 「仮面ライダー1号」(2016年/金田治監督) 仮面ライダー生誕45周年記念作品。てっきり、本郷猛単独主役のオリジナルだ…

侮れない(笑)。イタリア版特撮DVDジャケット選手権

以前何度か取り上げました邦画の海外版DVDジャケ。今回はイタリアものを。 まずはコレ↓。「Il Mostro Invincibile(無敵のモンスター)」というタイトルがついていますが、中身は「ガメラ対宇宙怪獣バイラス」。 ガメラは描かれているので怪獣映画である事は…

タイプAマスクの魅力。 ウルトラマン/第1話・ウルトラ作戦第一号

≪M78星雲の宇宙人からその命を託されたハヤタ隊員は、ベータカプセルの力で宇宙人に変身した。マッハ5のスピードで空を飛び、強力なエネルギーであらゆる敵を粉砕する不死身の男となったのだ。それ行け、我らのヒーロー!≫ 特撮モノに限らないですが、第1話と…

消えた新作。ACRO KAIJU REMIX SERIES ガンQ(と目玉野郎選手権)

ACRO KAIJU REMIX SERIES の最新作として「ガンQ」↑(fromウルトラマンガイア)が告知されたのですが、いつのまにかACROのHPから抹消されておりました。 発売延期なら分かりますが「なかった」事になっているのが少々気になります。 平成ウルトラマンシリー…

銀色の因縁。 ミラーマン[パイロット版]

話には聞いていたパイロット版ミラーマンをようやく拝むことができました。 売り込み用試作品でもあるため、まずは企画の素晴らしさを伝える宣伝文句が並びます。曰く、 『ウルトラマンを遥かに凌ぐスピード』(映像はカーレース) 『手に汗握るスリル』(…

ノンマルトの真相。 ウルトラセブン1999最終章6部作(6)わたしは地球人

『フルハシさん、地球人が信じているように、この世に霊魂が存在するなら、あなたともう一度話がしたい』 『隊長、ノンマルトがオメガ・ファイルに収納される前に検索された記録がありました』 『誰だ?!』 『記録には、キリヤマ、と』 『我々はこの星を故…

キングジョー! ウルトラセブン1999最終章6部作(5)模造された男

『ここで何をしている?』 『ここにあろうとしている』 『ここは立ち入り禁止区域だ』 『私ははじめからここにいる』 『お前は何者だ?』 『あなたが思う何者でもある』 禅問答ですね。 『あなたの考えが、この星に侵略者を呼び寄せ、命を奪い、破壊を行って…

ジャケットはカラーだが…。 ウルトラQ[北米版DVD]

ジャケのデザインに釣られて「ウルトラQ」の北米版DVDを購入。 ジャケ裏にはしっかり“color”と表記されているので『総天然色版か!?』と思いましたが、中身はオリジナル・モノクロ。 カラーなのはジャケとメニュー画面とディスク(5枚組み)のみでした。 …

THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 ディレクターズカット

『警備部のお歴々に元特車二課第一小隊隊長から伝言があります。 私に手を触れるな、と』 実物大イングラムやら光学迷彩戦闘ヘリやらCGやら4Kやら盛り沢山の見せ場がありましたが、南雲しのぶ(榊原良子)の『久しぶりね』の一言が全部持っていってしまいま…

ハワイの人の意見を聴きたい。劇場版キカイダーREBOOT

「人造人間キカイダー」が劇場版としてREBOOTされるそうです。 日本政府が人間の力ではあらがえない問題をロボットに解決させる「ARKプロジェクト」を進めていましたが、中心人物である光明寺ノブヒコが事故死。計画は光明寺のライバルらの手に渡り…

奇譚…。 総天然色ウルトラQ/クモ男爵

子供の頃は、猿やモグラが巨大化するだけの非怪獣モノにはイマイチ食指が動きませんでした。 どこか華が無く、地味。デザイン的にも手を抜いているような…。 でも実際には脚本やミニチュアなど様々な試みがされていた訳で、再見して眼から鱗な話が多々。 中…

原子力vs原子力。 ジャイアントロボ/ギロチン最後の日

「ワシを撃ってみろ。ワシの身体は原子力エネルギーの塊だ。ワシの身体が爆発したら地球は木っ端微塵になってしまうぞ!」後に「アイアン・ジャイアント」がパクリまくった感動の最終回。「ジャイアントロボ/最終回・ギロチン最後の日」(1968年4月1日/山…

銀色だったのか!? 総天然色ウルトラQ/バルンガ

『明日の朝、晴れていたらまず空を見上げてください。そこに輝いているのは太陽ではなく、バルンガなのかもしれません』カラー化一番の恩恵、それは「あれは一体何色だったんだろう?」という疑問の回答。 ガラモンの赤は(後のピグモンもあるので)想像がつ…

心の耳を持つ巨人。ジャイアント・ロボ/宇宙妖怪博士ゲルマ

「ロボ、やめろ! やめてくれ! 僕の声を忘れたのか?! ロボ!」 同じ横山光輝原作ですが、「鉄人28号」は操縦者次第で善にも悪にもなるリモコン式。 “♪敵に渡すな大事なリモコン”であり“♪善いも悪いもリモコン次第”な訳です。 対して「ジャイアント・ロボ…

その大国はメルカ。ジャイアント・ロボ/殺人兵器カラミティ

前~中盤にかけてはどちらかと言うと“ギロチン帝王と愉快な仲間たちによる底抜け地球侵略ゲーム”でしたが、終盤突如ギアトップ。 クライマックスに向けた怒涛の重厚エピが展開します。その鏑矢が、 「ジャイアント・ロボ/第22話・殺人兵器カラミティ」 (19…

地味で自由な裏怪奇。 緊急指令10-4・10-10

「テン・フォー。了解」 「テン・テン。よろしく」 数ある円谷作品の中で(「恐怖劇場アンバランス」と並んで)最も地味な、しかし最も自由なシリーズ、それが、 「緊急指令10-4・10-10」 (1972年7月20日~12月25日放送) 大学教授の毛利春彦(黒沢年男)が…

“いきなり顔の法則”再び。 ジャイアント・ロボ/第1話

「主人公と主役ロボットの初対面は“いきなりそこに巨大な顔がある”でなければならない」(庵野秀明) 「トップをねらえ!」レビュー時にご紹介した“いきなり顔の法則”です。 あの時は、“見上げる系”に「ジャイアント・ロボ」をカテゴライズしてしまいました…

終了…。 ネオ・ウルトラQ/ホミニス・ディグニターティ

鳴り物(弔鐘?)入りで始まった“約半世紀ぶりの続編”「ネオ・ウルトラQ」が終了しました。 途中、完全に興味を失ってリタイア状態。最終回くらいと思って再チャレンジ…したのですが、結果は玉砕。 結局、何だったんだ、このシリーズ? 「ネオ・ウルトラQ…

まるで洗脳教材。 ネオ・ウルトラQ/言葉のない街

すみません、前言撤回。1日経ったら色々な事がふつふつと(笑)。備忘録も兼ねて感じたことだけ記しておきます。 「ネオ・ウルトラQ/第5話・言葉のない街」 (2013年2月9日放送/中井庸友監督) 50年前(本シリーズの時間軸が良く分からないので、それが…

その幻視は嫌いじゃない。 ネオ・ウルトラQ/パンドラの穴

相変わらずの“投げっ放し”&“意味があるように錯覚させる引用”が目立つ脚本でしたが、個人的に好感の持てる一編ではありました。 「ネオ・ウルトラQ/第4話・パンドラの穴」(2013年2月2日放送/石井岳龍監督) OPナレでニーチェの箴言(怪物と闘う者は…

風刺は隠せ。 ネオ・ウルトラQ/宇宙から来たビジネスマン

3回目にして初の宇宙人登場。 テーマは美の価値観に関する異文化ギャップ。 美しさとは何か? を風刺を利かせて描いているのですが、あまりにステレオタイプ。そして剥き出し。 分かりやすいのは良い事ですが、ただ材料を剝き出しで並べるのは作劇としては…

あがく佐々木、光る飯島。 ウルトラセブン/勇気ある戦い

佐々木守が「ウルトラセブン」で書いた脚本は僅かに2本。1本は問題作「遊星より愛をこめて」。そしてもう1本が、 「ウルトラセブン/第38話・勇気ある戦い」 (1968年6月23日放送/飯島敏宏監督) 自分の星の資源を使い尽くしてしまったパンダ星人が、ロ…

世界観が違い過ぎないか? ネオ・ウルトラQ/洗濯の日

確か先週は、怪獣であるというだけで、「殺せ!」「守れ!」と世論が二極化する世界だったと思うのですが。 今回は、下町でクリーニング屋を営み、住民から慕われる怪獣のお話。 同じ脚本家が書いたにしちゃあ、世界観が違い過ぎないか? 「ネオ・ウルトラQ…

熱さが無い…。ネオ・ウルトラQ/第1話・クォ・ヴァディス

体温低いなあ…が第一印象。 「ネオ・ウルトラQ/第1話・クォ・ヴァディス」(2013年1月12日放送/石井岳龍監督) 「ウルトラQ」続編企画の第1話が放送されました。 まず驚いたのは映像クォリティの高さ。 WOWOWのHPによれば、HDの4倍の情報量…

臆したか映画秘宝!? ウルトラセブン研究読本

スルーかよ!? かつて“ぴあテン&もあテン”連続入賞がきっかけとなって「2001年宇宙の旅」のリバイバル公開が実現したように、読者投票ベストテンが“あの”エピソード解禁に繋がれば、と思って紹介(2012年8月25日)したのですが、見事に裏切られました。 よ…

ただひとつの命のために。 ウルトラセブン/史上最大の侵略

「明けの明星が輝く頃、ひとつの光が宇宙に飛んでいく。それが僕なんだよ。…さよならアンヌ!」 「待ってダン! 行かないで!」 「アマギ隊員がピンチなんだよ!」 シューマンのピアノ協奏曲イ短調と共に子供心に刷り込まれた特撮ドラマの最高峰。 同時にウ…