デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

合成ミスが生んだ比類なき巨大感。 ジャイアントロボ/第16話・怪ロボット GR2

ロボバトルがベストバウトになるための要件は、

  1. 双方人型で能力が拮抗している。
  2. 敵ロボットがやたらとかっちょいい。
  3. 基本は超重量級のドツキ合い。
  4. どちらも反則レベルの飛び道具を持っている。

などではないでしょうか。

これらの要素を全て取り込んだ上で更に「合成失敗」という想定外な隠し味が加わった事で、他に類を見ない存在感を得るに至ったチャンピオンシップ、それがジャイアントロボ対GR2戦です。

エピは勿論、

ジャイアントロボ/第16話・怪ロボット GR2」(1968年1月24日放送/折田至監督)

ジャイアントロボのコードネームはGR1。GR2とはジャイアントロボ2号機のこと。

GR2は、ユニコーンスイス支部を皮切りに、ローマ、カイロ、ボンベイシンガポール、香港、そして台湾支部を次々壊滅させて日本へ。いきなり展開がワールドワイド。

各国支部がいずれもレーダー監視所を破壊された上で襲撃を受けていたため、日本でも警戒を強めていた所、謎の巨大ロボットが出現。

ここで初めてGR2の全貌が明らかになるのですが、いやあ、かっちょいい。


全身黒ずくめは敵ロボットのお約束(ブラックオックス、ハカイダーグリフォンetc.)。

西洋の甲冑をモチーフにしているようですが、口元隠して眼だけが爛々と輝いている様子は忍びか刺客か暗殺者か、な雰囲気を湛えていて一目で「こ、こいつタダ者じゃねえ」と思わせる佇まい。

ひと際目を引くのが頭部。鋭利な三日月型の角。頭を連獅子のように振って刀として使用する事も出来ますが、飛ばしてミサイルにすることも可能。

しかも、飛んで行った角はアイスラッガーのように戻ってはこず使い捨て。

そのままでは頭部が中高年。寂しいじゃねえか、と思ったらすぐにニョッキリ生え変わり。

生えるんかい!?


ジャイアントロボとの前哨戦はロボの辛勝。これでプロレスで言う所の「遺恨」が出来た訳です。決着イベントは東京のど真ん中。

東京駅の駅前(丸の内側)が景気よく地割れ。割れ目からGR2がせり上がって来るのですが、これがデカい!

明らかにビルとの合成尺度を間違えています。

設定ではGR2の身長は35m(ジャイアントロボは30m。差の5mは角の分ですかね)。30-35mってざっくり10階建てのビルの高さですよ。

それが足首くらいにしか感じられません。身長500mくらいになっているんじゃないでしょうか。


裏でユニコーンの活躍やら何やらがあって、コントロール装置を破壊されたGR2は弱体化。

苦し紛れに放ったのは元祖ロケットパンチ(「マジンガーZ」の連載開始は1972年10月)

再び地割れの中に逃げ込もうとするGR2に向かって、ロボが胸ミサイル(胸のV字部分が飛んでいく吸着型時間差爆弾)発射。

そのまま地底で大爆発するのですが、この爆発がデカい!

明らかにビルとの合成尺度を以下略。


もう東京灰塵レベル。大空襲を超える甚大被害。しかも地下。地下鉄も送電ケーブルも上下水道も壊滅です。期せずしてBF団は目的を達成してしまいました(おめでとうございます!)。

後日、都知事から莫大な賠償金請求がユニコーンに届けられたんじゃないかと思います。

★本日4月25日は「ギロチンの日」。

1792年のこの日、フランス議会でギロチンが正式に処刑道具として認められました。

ギロチンと言えばギロチン帝王(なんとタイムリーな!)

ジャイアントロボがギロチン帝王と無理心中した最終回はこちら。

★ついでにGR1との出会いとGR1最悪のコピー「カラミティ」登場エピも。

 

 

 

 

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★本日4月25日は、レネー・ゼルウィガー(1969~)の誕生日(おめでとうございます!)
…って昔はレニー・ゼルウェガーって言ってなかった? 「レジェンド・オブ・レザーフェイス」のVHSジャケはレニー・ゼルウェッガーになっているぞ