もし、クレオパトラの、あいやマリバロンに「デレ」とか「萌え」の要素があったなら。
特撮ヒロインの歴史に新たな1ページが加わったかもしれません。
「仮面ライダーBLACK RX/第1~2話」(1988年10月23日・30日放送/小林義明監督)
前作「仮面ライダーBLACK」から直球地続きの続編ではありますが、お話・設定まるで別物。
ステゴロ上等のライダーが、ライトセイバーのようなもの(リボルケイン)振り回すわ、飛び道具(ボルティックシューター)使うわ、四輪(ライドロン)乗り回すわやりたい放題。
RXと言えばリボルケインですよね~。
挙句、別形態に再変身(ロボライダー/バイオライダー)するわの八面六臂。
画像左上がロボライダー、右上がバイオライダー。あと、ライドロンって完全に「デスレース2000年」ですね。
途中、最大のライバル「シャドームーン」を再登場させるも、さしたる出番もなく使い捨て(キカイダー01におけるハカイダー四人衆並みの雑魚扱い)。
終いにゃ歴代ライダー総登場という時間軸も捻じ曲げる力業。
その全てがマーチャンダイジング・スポンサーに対する忖度であったという本末転倒具合も今となっては笑い話(…でもないな)。
そんなRXを代表するキャラと言えばやはりクライシス帝国四大隊長のひとり、諜報参謀マリバロン(高畑淳子)でしょう。
初対面の南光太郎(倉田てつを)に「跪け!」と命じるミストレス。他の隊長や将軍がマスク着用なのに対し、マリバロンだけ素顔。
OPクレジットは1枚看板という破格の待遇。恐らく「素」もそうなのではないかと思わせるくらい、女王様役が板についておりました。
でも折角の悪役ヒロイン、もちっと色気のある所も見せて欲しかった。
そう「キカイダー01」のイチローとマリ(ビシンダー)のような、「電人ザボーガー」の大門とミスボーグのような。
ツン100%ではなく、1%でいいから光太郎にデレなカットでもあれば、心に残る特撮ヒロインになれたかもしれません。
いや「印象」には十分残っていますよ。でもぶっちゃけマリバロンに「萌えた」奴って(鞭打たれたい的な特殊性癖を持っている奴以外)少なかったんじゃないでしょうか。
この人、81年に日活ロマンポルノ「嗚呼!おんなたち 猥歌」(神代辰巳監督)のヒロインに抜擢されたにも関わらず、直前に降りちゃったそうで(主演の内田裕也ガチ切れ。因みに代役は中村れい子)。萌えとかエロとか苦手な人だったのかもしれません。
ふと、高畑淳子って他に何に出ていたっけ?と思って調べたら、「Gメン’75」第104話「77.5.14津坂刑事・殉職」(1977年5月14日TBS放送)に出ているという。
104話ならDVD持っているぞ、と見て見たら、おお、確かに出ていました(結構重要な役)。
マリバロンより11年若い高畑淳子を拝めます。
★前作BLACK第1話はこちら。
★黒澤の「用心棒」にオマージュを捧げた(?)BLACK最終話はこちら。
★個人的には「う~む」な出来だったリメイク版「仮面ライダーBLACK SUN」はこちら。
★高畑さんがバックレたロマンポルノはこちら。
★ついでなので、RXに(も)オマージュを捧げた馬鹿映画も。
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