デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【天下御免の馬鹿印籠】ロバマン【吉田照美68歳記念作品】

『私は宇宙だ!』

笑福亭鶴光峰岸徹になった時、不覚にも転げ回ってしまいました。


あらゆる批判も批評も名前ひとつで無効化してしまうマジック・スペル。

その名を見たらひれ伏すしかない天下御免の馬鹿印籠。それが、

河崎実

吉田照美68歳記念作品。スーパーヒーローの新しい形。

「ロバマン」(2019年/河崎実監督)

吉田照美のニックネームであるロバと68(ロバ)歳を掛けた68分のメタSF。


定年後、妻からは虐げられ、孫娘からは金づるとしか思われていない吉村公三(吉田照美)68歳。

楽しみと言えば近所で見かけた小さな不条理(割り込み、道塞ぎetc.)に対する鬱憤をラジオに投稿して憂さを晴らすことぐらい。

ある日、ロバの顔をしたロバート星人に同類と間違われた吉村は、強力なパワーを発揮することができる変身グッズ(ウルトラブレスレット的な?)を託されました。

これを使う事によって、吉村はスーパーヒーロー、ロバマンとなり、世の不正、不合理を正していくのでした。

その姿は歴代ジャパニーズヒーローの集大成。


キャスリーン・ターナーシリアル・ママをコメディにした感じでしょうか。

吉村公三と吉田照美はイコールではなく、ラジオパーソナリティ吉田照美は別に存在しています。

にも拘わらず、ゲストなべやかん(お助けマン)とロバマンの会話は完全に吉田照美なべやかんのぶっちゃけトーク(ひょっとしてアドリブ?)。正にメタ。


タブレット純、湯川れい子(!)、みうらじゅん(河崎レギュラー)などゲストも多彩。

お話の途中でテーマ曲がフルコーラス入るのも河崎印のお約束(作詞:湯川れい子!)。


大物ゲストもマジ大物。人だけでなくキャラも。

笑福亭鶴光が敵役オールナイト星人。

『♪オールナ~イト星人~パヤパヤ』(分かる奴どれくらいいるんだ?)

峰岸徹化した鶴光の攻撃を受け止めた助っ人が伊東四朗の…タフマン(分かる奴どれくらい以下略)


馬鹿の佃煮なのに終わってみれば(悔しい事に)何故か爽やか。

何を作っても怒られない(相手にされない?)治外法権な立ち位置。恐るべし河崎実

★お話の途中でテーマソングがフルコーラス入る代表2作。

★同じテーマをホラーにすると…

河崎実に撮らせてあげたかった…

 

 

 

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