デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

夢見てないで、夢になるの・・。 エド・ウッド

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この映画撮ってる間、ティム・バートンは凄く幸せだったんじゃないかと思います。


エド・ウッド

1984年/ティム・バートン監督)


情熱満点・才能赤点な史上最低の監督、エド・ウッドの半生を実に「いい感じ」の暖かさで描いています。

これとか「ギルバート・グレイブ」とか観るとジョニー・デップって「いい役者」なんだなぁと思います。なんで海賊なんかやってるんだべ。

ベラ・ルゴシ役のマーティン・ランドー、最高です(いや、ベラ・ルゴシという存在が最高なのかもしれません。晩年の姿はちょっと泣けます)。

トゥルー・ロマンス」のアラバマ同様、今回もパトリシア・アークエットは、“映画オタクの女神”です。

何せ、プロポーズの前に「女装が大好きなんだ」と告白されて、一瞬躊躇するものの「OK」と言ってくれるんですから。

バーでエドオーソン・ウェルズに会うのはバートンの虚構ですが、この嘘は「買い」。

『自分の夢を撮るんだ。他人の夢なんか撮るな』

ロッキー・ホラー・ショーの“夢見てないで、夢になるの”(Don’t Dream It, Be It)を思い出しました。彼も女装癖の宇宙人(フロム・アウター・スペース)でしたね。

オカマの友人、色盲のカメラマン、インチキ預言者、全ての登場人物にバートンの愛情が注がれています。