まずは「エド・ウッド」👇を観ましょう。これは予防接種です。
観ました? エド・ウッドの顔がジョニー・デップとイコールになりました?
貧困と薬中に喘ぎながら、全盛期が忘れられず、しかし役者としての矜持は失わなかった、ベラ・ルゴシの生き様に涙しました?
はい、準備完了です。じゃ、いきましょう。
「プラン9・フロム・アウター・スペース」
(1959年/エド・ウッド監督)
1980年「ゴールデン・ターキー・アワーズ」という本で“最低映画”に認定された由緒正しい駄目映画です。
地球の兵器開発に警鐘を鳴らすためにやって来た宇宙人が、自らの存在と力を示すために死者を蘇らせる・・・と書くと「地球の静止する日」みたいですが、いやいやいや。
学習机を並べただけのコクピット(しかも操縦桿はただの板だ!)、灰皿にしか見えない円盤、ダンボール製の揺れる墓石、もはや前衛の域に達している台詞と演技。
ベラ・ルゴシは撮影前に死んでいるので、生前のフィルムと似てない代役を無理矢理繋げて・・・と書くと「死亡遊戯」のようですが、いやいやいや。「死亡の塔」のレベルまででも200万光年はあります。
感心したのは、「エド・ウッド」に出てきた役者が実に本人達に似ていた事(「エド・ウッド」が凄いのであって、「プラン9」が凄い訳じゃないですが)。
残念だったのは、「エド・ウッド」の試写シーンには映っていたかっちょいいオープニング(「エド・ウッド」のオープニング自体が、この映画のパロデイ)がWHDジャパンの廉価版DVDでは丸々欠落していた事(つまりタイトルが出ない)。
完全版が観たいなあ(←本気か?)。