ぬっちゃりねろぬろなシーンの連続なのに、静かな余韻を残す大人のSF。
「遊星からの物体X」
(1982年/ジョン・カーペンター監督)
(1982年/ジョン・カーペンター監督)
様々な生き物に寄生しては宿主を乗っ取って繁殖する未知の生命体が南極観測隊アメリカ基地に侵入して大騒ぎ。
所謂ボディ・スナッチ物なのですが、疑心暗鬼という心理サスペンスと、恐怖を突き抜けて笑いに昇華している特殊メイク(担当:ロブ・ボッティン)のバランスが絶妙です。
顔面ぺろーん犬、胸部ばっくり人、猫舌ぴゅろーん血液など公開当時、劇場は悲鳴の嵐でした(いい時代だったなあ)。
で、問題のラスト。例のブレスが白いの白くないのってのは監督が意図した事ではないようです(寄生された他隊員は景気良く白い息吐いてますし)。
だとするとマクレディ(カート・ラッセル)も怪しいって事に(むしろ監督の疑惑の眼差しはこっちに向いてるみたい)。果たして真相は?
珍しく音楽が人任せ(しかもエンニオ・モリコーネという大盤振る舞いな人選)なのですが、何故か書いた曲が思いっきりカーペンター調。
これならカーペンターでいいじゃん。
※参考:「ハロウィン」→2008年3月3日
「ゴースト・ハンターズ」→2008年3月21日
「ゴースト・オブ・マーズ」→2008年5月14日