「ストーリー? いいんだよ、んなこたぁどーでも。それより車、アクションアクション!」という監督の声が聞こえてきそうです。
「RONIN」
(1998年/ジョン・フランケンハイマー監督)
RONINとは勿論“浪人”。いかにも日本の配給会社がテキトーにつけたようなタイトルですが、原題ママです。
誇りのために戦う主無き武士。戦国武将のジオラマ作りが趣味の爺さんが赤穂浪士を例に知ったような語りを入れております。
各国のリストラ諜報部員が、雇い主不明・目的不明のままフランスに集結。
ターゲットはとある銀色のケース。多国籍部隊なので裏切り寝返り二重スパイ入り乱れ。まあ、現代版「レイダース」ですね。
ケースの中身は最後まで明かされず。開き直ったとしか思えない「マクガフィン」です。
路地、石畳、ハイウェイ、トンネル、とまだやるか!?と続くカー・チェイスと一般人巻き込みまくりの銃撃戦に男フランケンハイマー68歳の心意気を感じましょう。