デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

本年最後は偏差値貧乏なこの1本。 地球最後の男 オメガマン

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晦日です。昨日に引き続き「最後の」映画を。

「地球最後の男 オメガマン

(1971年/ボリス・セイガル監督)


12月10日にレビューした「地球最後の男」のリメイクです。

オープニングの「廃墟と化した都市」の描写は秀逸。マネキンと会話し、死体と商談するネビル(チャールトン・ヘストン)の日常も「いい感じ」だったので、これはひょっとして、と思ったのですが・・・。

前作の相手が、「死んで蘇ったゾンビ型バンパイヤ」だったのに対し、今回は「細菌兵器の影響で光に弱くなったミュータント」。

ミュータントといえば聞こえはいいですが、「魔鬼雨」のサタニストとウルトラマン「地上破壊工作」の地底人を足して割った感じです(まあ一言で言えば漫画チックでダサい)。

学習能力のないゾンビと違い、理性も社会性もあるので、いまひとつネビルの「独りぼっち感」が浮き上がってきません。

更に「未感染の生き残り」が出てきちゃう(しかも抱腹絶倒な登場の仕方で)ので、「地球最後の男」の看板にも偽り有り。

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これを笑うなと?(無理)


なんだか出来の悪い「猿の惑星」みたいだな、と思ったら、脚本のジョイスフーパー・コリントンはこの2年後に「最後の猿の惑星」の脚本を書く人なのでした。

最後づくしで綺麗にまとまった所で、皆さん良いお年を。来年もよしなに。

 

★オリジナルはこちら 

mandarabatake.hatenablog.com