デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【顔面凶器出撃】跡目奪還【茶店の壁には優作を】

『お前らここで待ってろ。お前らみたいに顔の怖いのが一緒に入っていったらお前、喧嘩になっちゃうだろ。俺はな、話し合いに行くんだよ』

『顔が怖いのって…』

『絶対話し合いなんかしねーよな』

『頭(かしら)、鏡見た事ねぇんだろ』


顔面凶器、小沢仁志出撃です。

「跡目奪還」(2011年/辻裕之監督)

小沢さんの役どころは矢車組の若頭・永森。組長のご子息がケツ持ちしている店で新興勢力・白石組の連中がおだを上げているというので、その場を収めに。

勿論、話し合いなんぞする気はなく、スコッチのごっついボトルを相手の側頭部で叩き割って幕。

よくある組同士の諍いですが、矢車組の親会社(一般的には「本家」)神園一家と、白石組の親会社・関西連合は現在「業務提携」の準備中。

つまらんゴタゴタで話を潰したくないので、本家は矢車に厳重注意。

白石組の組長・白石(哀川翔)は、矢車組組長・矢車(加納竜)の顔を立て、騒ぎを起こした組員2名を破門。

一旦は収まったかに見えましたが、破門された2名が、矢車のタマ殺っちまったからさあ大変。


犯人は既に白石組とは無関係。報復(かえし)は厳禁。本家の弱腰に悶々とする永森ですが、報復の前に転がる喫緊の問題「矢車の跡目を誰が継ぐ」?

実力的には永森一択ですが、昔ながらの武闘派・永森に跡目を継がれては困る連中もいて…。

という「その話、何回聞いたかしら」な内容なのですが、役者が豪華(という表現に語弊があるなら、隅々まで平均以下の役者がいない)なので、安心して眺めることができます。

残念だったのは小沢さんにとって「右大臣」「左大臣」に当たる宮本泰風と山口祥行がこれといった見せ場がないまま退場してしまった事。実に勿体ない。

『だからよ、その嘘、本当にしちまわねえか?』

最小限の出番と台詞で美味しい所を持って行った哀川翔は儲け役でした。

おまけ


監督の趣味なのか、元々そういうもの好きな店なのか。喫茶店の壁には「いかにも」な映画のポスターが。


ちょっと判り難いかもしれませんが、左から「殺人遊戯」「ヨコハマBJブルース」「野獣刑事」。

優作と工藤栄一。鉄板です。

★ご参考

 

 ★小沢仁志×哀川翔2連発。

 

 

 

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★本日のTV放送【13:40~テレビ東京午後のロードショー