TV放送終了後初となる原作文庫最新刊が発売されました。
「安達としまむら10」
(2021年9月10日発売/入間人間著)
実は物語の結末は第8巻で既に描かれています。
10年後の安達としまむら(原作者が「いつ死んでもいいように」とラストだけ先に書いてしまったんです)。
それだけではありません。
それでも出会い、それでも尋ねる。
『あの…あなたの名前は?』
だってそれは「うんめー」だから。
『あなたはどの可能性の中でも安達さんと出会うのですよ』
水色の少女が、平均寿命8億年という比較的長命な種族の少女がにこやかに告げる。
既に結末は決まっています。だから、それ以降の物語はその空白を埋めるミッシングリンクを繋ぐ旅。
最新10巻では未だ制服姿の安達としまむら。そして間もなく社会人となる安達としまむらの話が交互に。
高校時代では今までうやむやのまま先送りしてきた樽見問題にようやく決着が。
勢いでコミカライズ全3巻も購入。
時間軸は2年のクラス替え発表までですが、限りあるページ数の中で原作のどこを拾ってどこを落とすのかの取捨選択とそれによって生じる齟齬の修復(日野と釣りに行かなかったしまむらがどこでヤシロと出会うのか、など)が読みどころ。
雰囲気はこんな感じ(原作通りしまむら父も安達の店に訪れます)。
1巻と3巻には巻末付録として入間人間の短編小説がついているのですが、3巻の巻末は「樽見としまむら」。
10巻と併せて読むと切なさが倍増します。
9巻で取り沙汰されたイラストレーター交代(のん降板)問題も無事クリア。
新しい挿絵担当はカリフォルニア出身のアメリカ人raemz(レームズ)さん。
良い感じに仕上がっていたと思います。
アニメ2期の話はなかなか聞こえて参りませんが、やって欲しいなぁ(夏休み前半は安達にとってちょっと辛い季節なのでさらっと流して後半じっくり。そして相思相愛なバカップルの日常に雪崩れ込んで欲しいものです)。
★アニメ1期をかいつまんでプレイバック。
★本日9月27日は宇野重吉(1914~1988)の誕生日。
曼荼羅畑とは接点の少ない方ですが、この作品だけは推しておきたい。
「安達としまむら」とのギャップが凄いな…。
追悼:メルヴィン・ヴァン・ピーブルズ
メルヴィン・ヴァン・ピーブルズ監督(脚本家、俳優、音楽家。1932~)がお亡くなりになりました。
9月21日。ニューヨークの自宅にて。89歳。
マリオ・ヴァン・ピーブルズの御父上でもありますが、やはり代表作はまだ幼いマリオに娼婦と一発やらせたこれでしょう。
嗚呼「安達としまむら」からどんどん遠ざかっていく…。