デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

告白後のキャッキャウフフに関する浅~い考察。 安達としまむら【原作第11巻】

多くの場合、ラブコメのクライマックスは「告白」です。

強がってすれ違って意地張ってぶつかって。遂に告白→受理→めでたしめでたし。

しかし、告白が受理されても明日はやってきます。作品によっては告白のその後こそ知りたいと思うものも少なくありません。

だって例えば、告白前はツン8割・デレ2割だったヒロインが、デレ8割・ツン2割になったりするわけですよ。可愛いなんてもんじゃありません。

あくまで作品によりますが、告白後のイチャコラこそ真に観たい読みたい「本論」であります(←個人の意見です)。

《告白1ヶ月記念》でクッキーを焼いてプレゼントしてしまう雪ノ下雪乃(やはり俺の青春ラブコメは間違っている。以下「俺ガイル」)とか、ギャップ萌えの極みじゃないですか。

その意味では「俺ガイル」に現在刊行中の「結衣ルート」は不要です。

これだけ間違えて拗らせて失敗を重ねて結ばれた時間軸を巻き戻すとかありえません。

ぼくたちは勉強ができないの全ヒロイン攻略ifルートはアリですが、俺ガイルはナシです。

やるんなら一色いろはルートか、平塚先生ルート、もしくはちょっと道を踏み外して鶴見留美(小学生)ルートか、戸塚彩加(男)ルートで。

…と無駄に長い妄想を繰り広げたところで本題。

安達としまむら(原作第11巻)」(2022年12月10日初版発行/入間人間著)

本作も(私にとっては)告白までが「前振り」でそこからが本論。

アニメ2期切望しておりますが、1期が3巻までだったので2期が実現しても内容は原作4巻~6巻。間違いなく夏祭りの告白がクライマックスです。

でも観たいのは「その先」なんだよなあ。

八月半ば、蝉の声も少し遠退く夏の朝。

蝉より騒々しい生き物が独り吠える。

それが、夢のように甘く霞む日々の始まりだった。

(原作7巻より)

この「甘く霞む日々」こそ観たい読みたい語りたい(いや語る必要はないか)。

なので最新11巻の

諸事情というのは諸々ということであり、諸々というのはいろいろでもろもろで安達はふるふるでわたしはその右足を掴んでほれほれだった。

という出だしは満点以上の出来栄えなのでした。

これまでは安達主観、しまむら主観が入れ子なっていましたが、11巻に限っては全編しまむら主観。

しまむらの中で如何に安達が大きな存在になっているのかが伺えます。

愛が拮抗…どころか下手したらしまむらの安達愛が、安達のしまむら愛を上回っている瞬間も。

ただ、難を言えば、安達としまむらに関する話がちと少ない

幼少期しまむらの話とか中学生しまむらの話とか。しかも、作者他作品のキャラを持ち込んだ中学生しまむらの話が一番ボリュームがあるとかタイトル詐欺一歩手前。

それでも安達としまむら高校生、安達としまむら女子大生の話は良い感じなのでつい読み返してしまいます。


次巻で最終のようですが、ゲップが出るくらいのキャッキャウフフを期待しております。


★10巻(とコミカライズ)のご紹介はこちら。

 

上記「安達としまむら」第10巻をご紹介した9月27日は宇野重吉の誕生日でした。

そして本日1月9日は宇野重吉の命日。

何の奇縁か安達としまむら宇野重吉

しかし、曼荼羅畑がとり上げた数少ない宇野重吉出演作「日本列島」は前回ご紹介してしまったので、今回はご子息・寺尾聰がリキを演じた西部警察の第1話を。

 

 

 

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★本日のTV放送【18:54~BSテレ東/シネマクラッシュ】