《何で?と聞いてしまうと、私たちの関係の脊髄がぐにゃりと曲がってしまいそうな気がした。
だって態度といい、赤面といい、これではほとんど…告白と一緒じゃないか》
「安達としまむら/第5話・アダチズQ」
(2020年11月6日BS11放送/矢花馨演出)
クリスマスをしまむらと過ごしたい。安達にとってそのハードルはナバロンの要塞より高く険しく…。
まずは誘う環境づくり。期末試験の勉強名目でしまむら宅へ(安達の部屋には前回公園でしまむらに貰った飲料の空き缶がご神体のように供えてあるし、しまむらも安達ママと顔を合わせるのはちょっと気まずいという無言の消去法)。
こたつに潜り込んだしまむらは部屋が温まるまで『休憩はいりま~す』。そのまま寝息。
寝顔覗き込んだ安達はそのまま吸い寄せられるように…。
『ちくしょう、この女はもう駄目だ!』by佐藤カズマ
傍らの安達に気づいたしまむらは安達のふとももを引き寄せるとそのまま膝枕に。
『こっちの方が柔らかくていいねえ』
もはやクリスマスがブッダの誕生日でもダイバ・ダッタの命日であっても気にならない没我の境地。
クリスマスのお誘いは次回持ち越し。
前半はただひたすら悶々と全力迷走する安達(妄想フルスロットル)。
そして後半はそんな挙動不審安達を訝り怪しむしまむら(原作タイトル「ストレンジアダチ」)。
《最近、安達の様子がおかしい》
やたらと感じる視線、何か言いたげに震える唇。
きっかけぐらいは作ってやろうと屋上に連れ出すも不発。
『もう少し度胸を…ああ、考えてから言う!』
度胸をつけた安達は翌朝、登校前のしまむら宅急襲(度胸の概念が間違っていると思います)。
多分「出待ち」をしていたんだと思いますが、一足先に家を出たしまむら妹に発見されて中へ。
苦悶の末、ようやく発した、どこか遊びに行かない、みたいな?
『こ、今月の25日とかどうかなって!』
今月って…12月25日!? 何で?とは問えない。聞けば…。
しまむらの灰色の脳細胞が光速稼働。恋愛論を友情論に脳内補正。
『夕食前には帰らせてもらうけど、それでいいなら』
『ホントに!?』
目標達成。成し遂げた安達はタガが外れて右に左に。人は嬉しすぎるとメトロノームになるようです。
さて、全ての感情を「足が語り足で語る」は「アサルトリリィ」の鉄の掟(?)ですが、「あだしま」も対抗するように足炸裂。
コンテはいつも通り、桑原智監督の手によるものでしたが、やたらとフェティッシュなアングルが多かったような気がします。
次回はクリスマス本番。頑張れ安達。
おまけ【日野と永藤】
安達がしまむらの唇見つめて幽体離脱しそうになっていた頃、日野と永藤はもはや常態と化しているデコチューを…。
善きかな善きかな。
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★本日11月9日は、 新選組局長・近藤勇(1834年11月9日=天保5年10月9日~1868年)の誕生日。
新選組映画は山ほどありますが、今回は近藤をタイトルに冠したこちらを。