デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【姓は安達】安達としまむら ♯10【名は桜】そして追悼:小松政夫

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『安達の名前って桜なんだ』

前回の“島村抱月”に続くフルネーム公開。

アニメでは2年進級のクラス分け掲示板に“安達桜”の名前がある、というストレートな絵面になっていましたが、原作では活字ならではのトリッキーな仕掛けがあり、これを映像化できたら凄いだろうなと思っていたらあっさりスルーされてしまいました(笑)。

ご興味のある方は是非原作を。

安達としまむら/第10話・桜と春と 春と月と」

(2020年12月11日BS11放送/前園文夫演出)

 

真面目に授業を受けた甲斐あって無事2年進級を果たした安達としまむら

そして、苦悩と葛藤と神頼みの末、しまむらと同じクラスになった安達。

子供のようにはしゃぎまくる安達に《氷の彫像》と言われた中学時代の面影はありません(笑)。

アバンこそ安達目線のモノローグでしたが、本編はすべてしまむら目線。

《新しいクラスでは、同級生も席順も変わったが、安達だけはいつもと変わらず私の目の前にいてくれる》

しかし、環境が変われば新しい波もやってくる。

しまむらの周りに集う新しい友達候補。流れのままに受け入れるしまむら。話の中に入れず孤立する安達(そのまま再び不登校に)。

面白いのは、しまむらの主観描写になると周りの人間が表情を与えられないモブになってしまうこと(明確な像を結ぶのは安達だけ)。

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声を掛けて来た3人ですら名前を与えられず、サンチョ、パンチョ、デロスの記号に振り分けた挙句《友達モドキ》とまで呼ばれる始末。

しまむらとの復縁を企む樽見と会っている時も「こんな時、安達だったら」と考え、話も耳に届かず頭に入らず。

樽見しまむらと「もう一度、友達になろう!」と思う気持ちは本物で、相当な準備と覚悟で臨んでいるのが分かるだけに不憫ではありますが、しまむらの心の中に確実に安達が住んでいることが分かって実に嬉しくなりました。

前のめりに迫って来る樽見の機先を制したのは通りすがりのヤシロ。

『たまには役に立つじゃない』

『そうでしょう、そうでしょう』

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最初は「この宇宙人、本当に必要なんか?」と思っておりましたが、この子は文字通り「うんめー」の体現なのでしょう。

《1学期が始まって2週間。いつものように授業を受け、購買でパンを買い、友達モドキとご飯を食べる。いつもと同じ時間が過ぎてゆく。ただひとつだけ違うのは私の前に安達の姿がないことで…》

そして最後の最後に安達登場。この2週間、安達の周りで何があったのか、は次週。

※しかし、あと2回でどこまで持っていくつもりなんでしょう。クラス替えイベントを祈りで制して万歳辺りで1期終了か、と思っていたのですが。

次はせいぜいしまむら家お泊り会くらいまで。まさか残り1話で夏祭りまで終わらせるなんてことは…ないよね。 それとも最後にアニオリぶつけてくる気なのでしょうか。

気になります。

おまけ「日野と永藤」


フルネームが割れたのは安達としまむらだけではありません。今回、日野と永藤も下の名前が明らかになりました。

日野は晶(アキラ)、永藤は妙子(たえこ)。

そして密かに期待していた日野家開陳(永藤押しかけお泊り会)。

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家や庭の広さよりも和室の広さ(見えているだけで30畳はあります。仕切っている襖を開ければミニマム60畳)に目を奪われました。

そして下手な温泉宿が裸足で逃げ出す大檜風呂。

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『日野、かわいいなぁ』

『お前は本当に本当に私の事が好きだなぁ』

『うむ』

ブレ無き百合は美しき哉。

 

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★本日12月13日はクリストファー・プラマー(1929~)の91回目の誕生日(おめでとうございます!)。

後期高齢者になってからのサスペンス「手紙は憶えている」が記憶に新しいですが、若い時のやんちゃも捨てがたい。 

まずは最近のご様子。

続いて水も滴るいい男時代(仕事選べよー)。 

 

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追悼:小松政夫

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♪ずんずんずんずんずんずんずんずん小松の大親(☜小松の親分さん進化バージョン)

小松政夫さんがお亡くなりになりました。12月7日。肝細胞癌。78歳。

「笑って!笑って!!60分」「みごろ!たべごろ!笑いごろ!」リアタイ世代としては寂しい限り。

ドラマで印象に残っているのは「必殺仕置屋家業」の目明し・亀吉

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手柄もなく中村主水にぞんざいに扱われながら、裏ではせん(菅井きん)から小遣いを貰って主水の仕事ぶりやら浮気の兆候やらを監視しているセコ賢い役回り。

巧い具合に役者とコメディアンの均衡がとれた小松ならではの立ち位置であったと思います。

ご冥福をお祈りいたします。