《いつか、そういつか。
明確な想像ができなくても、避けられない将来。
春休みなんてない世界。
もしかすると、隣に誰もいない未来。
わたしにも、望まなくとも満開の桜を見上げながら春の道を行く日がやってくる。
それまでは目の前に咲く桜に満足するのも、悪くない。
悪くないと、確信するのだ。
四月末、もう桜はどこにも咲いていない。
だからわたしは安達に『桜』を求める》
1期(←勝手に2期前提)をどこで〆るのか、気になっておりましたが、端折らず挟まず入れ替えず、順当に原作4巻までを消化して幕となりました。
大きなドラマはありませんでしたが、ここまでをまとめるなら、
「人にもモノにも執着せず、来るもの拒まず去る者追わず、流れに身を任せて最善ではないけれど最適と思われる解を受け入れてきた(本人も自覚している)“情に薄い”しまむらが、“堅牢で意固地”な拒絶を纏った人間関係初心者である安達の抜き身の感情に接することで少しずつ変わっていく物語」
その序盤が終わった所、という感じではないでしょうか。
良い〆であったと思います。
「安達としまむら/第12話・友と愛と 愛と桜と」
(2020年12月25日BS11放送/吉村文宏演出)
2年進級後、しまむらと距離が出来てしまった安達ですが、再び寄り添う間柄に。
が、しかし、気を抜くわけにはいきません。自分の知らないところでしまむらが変わってしまわぬように、片時も目を離さないと決意(うん、それもう凄くヤバイよ、安達)。
「安達としまむら」の一歩や二歩どころではない先を行く「日野と永藤」は、お泊り・朝風呂・同伴登校という羨ましいにも程がある関係に。
『わ、私も行っていい? 泊りに!』
『日野の家に?』
『し、しまむらの家!』
普段は慎重居士のくせにいざ行動に出ると豪胆無比。押す時ゃ押します安達桜。一泊どころか連泊ゲット。
お、お風呂はどうしよう、お風呂は。妄想と妄執が狂い咲く脳内ワンダーランド。
ほとんど家出娘のような重装備で朝の8時にしまむら家急襲(本当は7時に着いていましたが、流石に早すぎると思ってしまむら家周辺をチャリで流していました)。
『さて、何をしようかね』
ここいら辺のグイっと間隔を詰めて来るしまむらの距離感の巧さ。無意識にやっているのなら天然の「たらし」ですね。
初日は“ただ一緒にいただけ”で終わってしまいましたが、二日目にはしまむらがお揃いの髪留めをプレゼント。
安達の求めるモノを的確に与える。トップブリーダーと呼んでいいでしょう。
嬉しさのあまり「きゃう~ん」と抱き着く安達。「好きだぁ!」を『しゅ…しゅてきだぁ~!』と噛んでまたしても告白失敗。
しかし、気を良くした安達は勝負に出ます。
『今日は…一緒に寝てみませんか!?』
間違いなく邪魔してくるはずの妹はヤシロがディフェンス。実は見えないところで結構役に立っている宇宙人でした。
《その晩の風呂は別人になる気かと疑うほど丹念に身体を洗った》(原作より)
横並び布団からひとつ布団へ。同衾クエストもクリア。そして、クリア特典は腕枕!
『明日の昼も一緒にご飯食べよ?』
『勿論。だから安心して寝なさい』
安達昇天。そのお昼ご飯はしまむら母の手作り弁当(二人分)。
翌日は席替え。安達の祈りに効果はあったのか、遠くは無いが近くもない(縦が1歩近づいて横が一歩離れる)地味ぃな結果に。
2人の関係が進展するのはまだちょっと先の話。
是非とも見届けたいので2期よろしくです。
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★本日12月29日はMr.マリックの(実際の)誕生日(戸籍上の生年月日は1949年1月1日)。何はともあれ、おめでとうございます!
実は私、ブレイク前マリックさんのハンドパワーを目撃しておりまして…、
★本日のTV放送【21:00~BSプレミアム/プレミアムシネマ】