オリジナル原理主義の方から見れば、邪道・外道・キワモノ・ニセモノ・バッタモンかもしれませんが、80年代野郎にとってはこのバージョンこそが「メトロポリス」。
「ジョルジオ・モロダー版メトロポリス[北米版Blu-ray(輸入盤)]」(1927年/フリッツ・ラング監督、1984年/ジョルジオ・モロダー・アレンジ)
1927年にフリッツ・ラングが夢想した21世紀の未来都市。54年後、そのビジュアルに80年代サウンドを乗せて復刻した男がいました。
ジョルジオ・モロダー。
イタリア人、作曲家、プロデューサー、シンセサイザー奏者、ディスコ音楽の父。
手がけた映画音楽は「スカーフェイス」「フラッシュダンス」「ネバーエンディング・ストーリー」「トップガン」など。
彼が新たにサウンドトラックをプロデュースし、モノクロの画像に色彩を与え、四散したフィルムを可能な限り集め、足りないところは止め絵とナレーションで補完したのがモロダー版メトロポリスです。
参加アーチストは、フレディ・マーキュリー、パット・ベネター、ボニー・タイラー、アダム・アント・・正に80年代ど真ん中の面々。
モロダーのシンセに導かれてメイン・タイトルが出た時はちょいと鳥肌が立ちました。
尺は82分ですが、昨日レビューした94分バージョンにはないカットも多数。
他バージョンを補完する資料映像としても十分価値ある1本だと思います。