『いつどこにいてもあなたと一緒でした。これからも毎日あなたと共に生きます。今夜、私は知りました。この美しい世界では全てが可能なのだと』
50年という歳月を一瞬でチャラにする奇跡の瞬間。
「バベットの晩餐会」(1987年/ガブリエル・アクセル監督)
19世紀後半のデンマーク。「粥にふる塩もない敬虔な人たち」が暮す寒村ユトランド。
かつて花のように美人だった老姉妹。パリ・コミューンに夫と息子を殺され、ユトランドに逃れてきた料理人バベット。
この姉妹とバベットの数十年に渡る暮らしを綴るのがお話の骨子ですが、若き日の姉妹(の片方)に想いを寄せる騎兵隊仕官ロレンスがわたし的主役。
ほんの一時立ち寄った寒村の暮らしに背を向けて野心の赴くまま軍務に励み、いつしか将軍へ。しかし目の前には50年という月日が。
老境の将軍が若き日の仕官に問う。
『お前の夢は全て叶えた。お前の野望も満足させた。結果は? 今夜二人で結論を出そう。私の選択は正しかったと思わせてくれ』
折りに触れ観返したくなる癒し系名画なのですが、DVD廃盤。AMAZONの中古が最安値で4万8千円(!)。頼む!ポニー・キャニオン、再発してくれ!
★追記。再発。