デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

祝!再発(&HDリマスター)! バベットの晩餐会

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『貧しい芸術家なんていません。パパン様が言っていました。「世界中の芸術家の叫びが聞こえる。“私に最高の仕事をさせてくれ!”」と』

DVDがAmazonの中古で79,600円(最高値128,000円)!

どこのインフレ大国だよ!なご無体価格に泣かされてきましたが、遂に再発。しかもHDリマスター! 偉いぞ、紀伊国屋書店

バベットの晩餐会
(1987年/ガブリエル・アクセル監督)


長いことVHSのくすんだ画像を見続けてきたので、画像が新鮮。

何だ、こんなに晴れていたのか。ずっと薄曇かと思ってた。

将軍の軍服のパンツって、中学生のジャージみたいな青色だったんだ(ちょっとダサいぞ)。

なんて発見が一杯。

以前のレビュー(2008年9月20日)では、青年騎兵隊仕官ロレンス(長じて将軍)の50年に渡る回り道と、その過ぎた時間を一瞬で取り戻す魔法について書きましたが、魔法を呼び込んだのはバベットの料理。

食事は人を幸せにするんですねえ(しみじみ)。

美味しい料理が、酒が、諍いを諍いでなくしてしまう瞬間。

『悪党め。材木を売りつける時、誤魔化しただろう』
『ああ、たっぷりとな』
『だが、わしもお前を誤魔化した事がある』
『じゃ、あいこだな』

この夜、間違いなく、バベットは“最高の仕事”をしました。

ハレルヤ。

※参考:「心をやさしく揉み洗い。 バベットの晩餐会」→2008年9月20日