デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

原版発見。 吐きだめの悪魔[超・特別版](の映像特典)

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よもや、抜けるような青空の下、スローモーションで宙を舞う千切れチ●コの映像をデジタル・ニューマスター(スクイーズ・ビスタ)&5.1chで観賞できる日が来ようとは…。

長生きはするものです(そんな事のために生きてきたのか、俺は?!)。

「吐きだめの悪魔[超・特別版]」(1986年/ジム・ミューロー監督)

ストーリーに関しては、2010年8月2日のレビューを見ていただくとして、本DVDのウリは2時間を越えるメイキング・ドキュメンタリー「メルトダウン・メモリーズ」(←途中、“トイレ行けよ”“チョコでも喰えば”の字幕と共に3分間の休憩が入る)、

そして、本作の原版である16mmフィルム「STREET TRASH」の収録。

「STREET TRASH」は、監督ジム・ビューローがSVA(スクール・オブ・ビジュアル・アーツ)在籍時に製作した自主短編。

僅か15分ではありますが、本編の基本骨子は既に完成しています。

本編の特殊メイクを担当したジェニファー・アスピナルは「個々のキャラを固有のカラーで溶かすことにした」と言っていますが、赤・青・黄で解けていく描写は16mm版でも実践済み(こちらの特殊メイクは主演のマイク・ラッケイ←本編でも主役)。

メイキングの中で、宙を舞うチ●コが、リヒャルト・シュトラウスの“ツァラトゥストラかく語りき”をBGMに(つまり、あのシーンのパロディとして)編集されていたのが、馬鹿馬鹿しくも清々しく、人類の行く末を暗示しておりました。

※参考:「心癒す一服の清涼剤。吐きだめの悪魔」→2010年8月2日