陸路による接近が困難な森林火災。空から一気に目的地に降下して消火に当たる森林降下消防隊員“Smoke Jumper”。
火災に乗じて脱獄を計った凶悪犯グループ vs Smoke Jumperのチーフ。
背後に炎、眼前に寒冷前線。このふたつが出逢うとどうなるか…。
「ファイアーストーム」
(1997年/ディーン・セムラー監督)
ファイアーストームの日本語訳は“火炎旋風”(誰の必殺技だよ)
森林火災が起きると炎が酸素を消費→周りの酸素を取り込んで局地的な上昇気流が発生→燃焼している中心部分から熱された空気が上層へ吐き出され、それが炎をともなった旋風(秒速100m、温度1,000度以上)に。
これが空気のある方へ流れて被害をまき散らすのですが、ここに寒冷前線がぶつかろうものなら、屋外型バックドラフトとでも言うべき爆発現象が起きて雪崩式ファイアーストームが発生します(←すみません、よく仕組みを理解しないで書いています)。
津波のような勢いで炎が森林を薙ぎ倒していく様はなかなかの迫力。
Smoke Jumperのチーフ、ジェスにハウイー・ロング。元フットボールの花形選手だそうですが、途中でドウェイン・ジョンソンあたりと入れ替わっても分からないくらいの華の無さ。
脱獄グループのリーダー、シェイはウィリアム・フォーサイス。「デビルズ・リジェクト/マーダーライドショー2」のジョン・クインシー・ワイデル保安官ですね。
冷静・冷徹・冷酷・無慈悲(好感度大)。
最後の対決シーンはひょっとして「ダークマン」リスペクト?
途中で人質となる鳥類学者ジェニファーにスージー・エイミス。普通なら足手まといキャラですが、何と元海兵隊員という反則設定(シェイの脱臼とか治しちゃいます)。
脚本は穴だらけですがストレスフリー。「午後ロー」の1本だと思えば十分に楽しめます。